このページは妊婦ケアの勉強ページです。

マタニティ専門治療院として20年。
当時、何もなかったマタニティケアを年月をかけて築き上げた内容をご紹介し、皆様の参考になればと思い、作成しました。
できるだけ中立の立場で書きましたが、多少の偏りがあるかもしれません。
了承ください。
情報が多いためまだまだ作成途中ですので追記していきます。
当院銀のすずのホームページにも新しい情報も掲載しておりますのでご覧ください。


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妊娠と鍼灸

妊娠は人類が始まって以降、長い年月続いてきた行為です。
人間だけではなく、生物にとって最も重要なテーマでもあります。
当然、つわりや腰痛、むくみ、陣痛などの不定愁訴もありました。
古い書物、黄帝内経(紀元前)に妊娠出産に関わる記述があります。
黄帝内経は約2000年前の書籍にです。
どんなことが書かれているのでしょうか?

素問・五臓別論:女子胞について
素問・上古天真論:生理などの女子の発育について
素問・陰陽別論、素問・腹中論:閉経について
素問・陰陽別論、素問・痿論:崩漏について
素問・骨空論:帯下や不妊について
霊枢・五色、霊枢・水脹:診察法について
素問・六元正紀大論:妊婦の服薬


女性の成長、月経や閉経、不妊や妊娠、そのトラブル、対処法などが書かれています。
この時代に大したものだと関心しかありません

きっと現代よりトラブルが多かったのだと推測します。
1950年は100,000人の妊婦さんがいると161人が妊娠中に命を落としていました。
2011年は100,000人の妊婦さんがいると3.8人が妊娠中に命を落としていました。
妊婦、針灸、マタニティマッサージ

大昔から妊婦さんは大変な思いをしながら、命を懸けて出産をしていたのです。

現代のように妊娠というメカニズムが精子や卵子の出会い、ホルモン分泌などまったくわからない時代にどのように対処してきたのでしょうか?

それはもちろん、陰陽論と五行論が基本となったでしょう。
そこに長い年月をかけて築き上げた経験が積み重なりました。
それはそれは大変な数の人たちの実体験の下で今の東洋医学が成り立っています。

その実体験こそが東洋医学の強みです。

つわりに効く薬草を見つけることも、ツボを見つけることも、試行錯誤で見つけたことでしょう。

東洋医学は自然との共生を重要視していたため、当時の気候風土、生活習慣などの影響を受けています。

およそ2000年前の中国はどのような気候風土と生活習慣だったでしょう?

コンビニやスーパーはあったでしょうか?
自宅に冷蔵庫や電子レンジはあったでしょうか?
エアコンや床暖房はあったでしょうか?
ヒートテックなどの服、靴下などはあったでしょうか?
マンションなどのように気密性の高い家だったでしょうか?
蛇口をひねってお湯が出るなど、電気やガスはあったでしょうか?

まず、コンビニやスーパーなどのはなく、ほぼ自給自足で、その日暮らしだったでしょう。
冷蔵庫はなく、保存はできなかったでしょう。
とても貧しい生活をしていたでしょう。
家は土間、板の間で底冷えする、壁も薄く、隙間風もあったことでしょう。
エアコンなどの空調はなく、囲炉裏程度の暖房機器でした。
お湯は毎回、火を起こして作っていたでしょう。

今では考えられないような生活でした。
余程のお金持ちや位の高い人でないと貧しい生活を送っていたでしょう。
妊婦、針灸、マタニティマッサージ
平安時代のおうちです。

当時の妊婦さんも貧しい中で妊娠をしていたでしょう。
栄養状態の悪い中だったため、ふくよかな妊婦さんは少なかったのではと推測できます。
身体や冷えやすい、免疫力も低下しているような状況だったでしょう。
生物学的に考えれば、細胞の代謝によってエネルギーと熱が作られます。
妊娠中の高温期維持をすることも難しく、エネルギーの塊である血液を作り出すことも難しく、良い妊娠期を過ごせなかったかもしれません。
場合によっては不幸なことも起こったことでしょう。

さて具体的に、妊婦さんの状態を東洋医学で見ていきます。
妊娠初期に起こる「つわり」の原因として、東洋医学では脾胃虚弱、肝胃不和、痰湿などがあります。
現代でいえば、胃腸が弱い、ストレス性胃炎、水が多いということです。
どれも虚弱体質でも起こり、また過剰なストレスなどでも起こるということです。
当時は栄養状態も悪く、物理的なストレスも想像がつきます。

現代では、昔とは違う理由で栄養状態が悪い、過剰なストレスもあるでしょう。
毒ともいうべき食材を食べ、必要な栄養成分を食べず、栄養失調状態と毒まみれ状態、精神的ストレスの過剰などです。
これでは代謝が良いはずがありません。

過去と現代、合致するところ、しないところがたくさんありますが、古い東洋医学が役に立たないとは言えません。

妊娠は「人類に残された最後の自然」と言われるように、まだまだ解明されていないことが多くあります。
妊娠に関わる時こそ、東洋医学の英知を利用してみましょう。

私たちには「天癸」という生殖に関わるエネルギーがあります。
このエネルギーは先天の精気によって作られます。
女性は7の倍数で成長し、男性は8の倍数で成長します。
妊婦、針灸、マタニティマッサージ

この天癸によって女性は月経が始まり、男性は精が宿ります。

月経には4つの期間があります。
行経期、後経期、経間期、経前期があります。
行経期:衝脉・任脉・子宮の気血が空虚 → 腎気や天癸の作用も弱くなっていく
後経期:腎気が盛んになり、気血が調い、血海が充実 → 腎気が上昇して生化がふたたび始まる
経間期:陰陽ともに生長して、腎気が充実して盛ん → 陽気が発動して陰精が排泄
経前期:腎気の主導の下、血量が調節され(肝)、生化が施され(脾)、子宮に関わる経脉が主られ(心)、衝脉・任脉の気血が充実 → 子宮の中に注がれ → 先天の腎精・後天の精血に充分養われ、気血が非常に盛になる
マタニティ針灸、妊婦針灸、つわり、逆子

続いて、妊娠について。
東洋医学では、妊娠するには条件があります。
・陰陽が充実していること
・陰陽が調和していること
・両精が互いに搏ちあうこと
・腎気、天癸、衝脉と任脉、気血が充分に子宮を養っている

妊婦、妊婦検診、妊婦マッサージ、妊婦針灸

イメージがつきにくいかもしれませんが、陰陽の充実や調和とは、男女それぞれのバランス、男女のバランスなどを言います。
もちろん、ホルモンバランス、精子や卵子とのバランスも含まれます。

両精とは精子と卵子を指し、お互いに出会う、つまり受精することをいいます。
そして子宮の中にエネルギーが満ち溢れていることが妊娠の条件です。

妊娠すると、子宮内に気血が注がれ、胎児は10ヶ月かけて成長します。
子供の成長に関しても東洋医学ではこう書かれています。
妊婦ケア、産後ケア、つわり

妊娠期間中、優先順位は胎児です。
体内の気血(エネルギー)が胎児に集まり、結果、熱を帯び、胎児に送る血が増え、母体側の遠いところは行き渡らなくなります。
これを「血虚胎熱」と言います。
半夏厚朴湯、小半夏化茯苓湯、内関、足三里

この状態では、手足末端は冷え始め、子宮から漏れ出した胎児の熱は上へ上へあがり、胃を突き上げ、吐き気を起こします。
これを胃気上逆といい、つわりを起こします。
特に、妊娠初期は体温が高い状況ですので、胃気上逆が強く出ます。
この状況は頭痛の原因にもなります。
母体の血水は胎児への血をさらに増やすため、足りない状況となります。
この状況は出産するまで続きます。

骨格的には、胎児の成長とともに、おなかが大きくなり、背骨は反り始めます。
また骨盤が広がり、不安定になり、腰痛や骨盤の痛みが強くなります。

こうして妊娠中は様々な不定愁訴を起こします。

自然現象である妊娠。
つまり解明されていないことが多いということです。
そんな妊娠中のケアには東洋医学が向いています。

体内の熱の処理には「清熱」という取り去る方法(瀉法)を用います。
漢方、針灸の両方で可能ですが、漢方の場合、体内に吸収させて効力を発揮させるため妊娠中に使いにくこともあります。
ツボの場合、こもった熱を経絡の流れを開放することで逃がすことができますので、妊娠中でもリスクなくできます。
清熱の有名なツボは、合谷、曲池、百会、各指の先端です。

血を増やすには「補血」をします。
清熱とは異なり、補充をするため、栄養と同じように血肉になるものを食べます。
補血で有名な漢方は地黄、当帰、阿膠、酸棗仁、竜眼肉などがあります。
ツボでも、三陰交、肝兪、足三里などを使用します。

自然な行為な妊娠に、自然とともに歩んできた東洋医学はぴったりです。
ぜひ、活用してみましょう。
銀のすず

妊娠とビタミンA

妊娠中のビタミンAは、危険だと思っている妊婦さん多いですよね?

この話には飛躍し過ぎた結果の話が原因となっています。

一昔前、寒いとある外国で熊を食べる習慣があったそうです。
きっとマタギのような熊を撃ち、食する文化なんだと思います。
その中でも肝臓は最高のご馳走だったでしょう。
妊婦さんも喜んで食べたのではないでしょうか。
結果、肝臓にはビタミンAが過剰にあるため、胎児奇形となりました。

この頃から、妊娠中はビタミンAの過剰摂取は注意しましょうといわれるようになりました。

その後、ある国で妊娠した女性は、ビタミンAの摂取は胎児に問題を起こすと思い、摂取することを一切やめました。
結果、胎児奇形となりました。

これらの話は、極端な話で合って、ちょうど中間がありません。
ビタミンAは不要ではなく、必要であり、ちょうど良い量が求められているということを知らなくてはなりません。

そもそもビタミンAは本当に危険なものなのでしょうか?

善悪を決めるのではなく、正しい知識があれば怖がる必要はなく、むしろ重要性を認識できると思います。

まずはビタミンAが発見された歴史です!
1915年E. V. McCollum は、卵黄やバターに含まれるネズミの成長増殖に必須の栄養因子として発見しました。
脂肪に溶けるものと水に溶けるものがあることを明らかにし、それぞれ脂溶性A、水溶性B因子と名付けました。
1922年J. C. Drummond は、この脂溶性Aのなかの一つをビタミンAと呼びました。
1931年 P. C. Karrerにより、炭素20個からなるジテルペノイド(アルデヒド・カルボン酸誘導体)に属し、鎖状構造式の末端にアルコール基を持つことが明らかにされました。
(簡単にいうと、ビタミンAの化学構造が発見されました!)

1934年、網膜(レチナ)からビタミンA(アルコール体)とよく似た物質が発見され、このアルコールが酸化されたアルデヒド体やカルボン酸が生体内において活性本体として作用していることが判明し、同じ生理作用をもつ合成化合物も含め,これらを総称し、レチノイドと呼ばれています。

一般に、ビタミンAという場合にはこの中のアルコール体( レチノール)を指しています。
また、よく混同されるものに、カロテノイドがあります。
緑黄色野菜に含まれるカロテノイドの一部には、動物体内でビタミンAに変わるもののあることが知られており、強い抗酸化作用をもちます。
これらはビタミンAとしての効力をもつためプロビタミンA(αカロテン、βカロテン、βクリプトキサンチン)と呼ばれています。

では次にどのくらいの量がいいのか、多く含まれている食品は何かです。
私たちが食品から摂取するビタミンAには、動物性食品から摂取するレチノールと、植物性食品から摂取するプロビタミンAがあります。

日本人のビタミンAの推奨量〜上限は、18〜49歳の成人男性550〜6000μgRE/日、女性650〜6000μgRE/日と言われています(※個人差があります)
ビタミンAは脂溶性なので、過剰に摂取すると体内に蓄積され上記の過剰症がでるので注意が必要ではあります。
一日2,700μgRE 以下 にとどめるのが良いとされています。
プロビタミンAであるカロテノイドは、過剰症がないことが知られているので、ビタミンAの摂取としては、ビタミンAおよびカロテノイドそれぞれから半量ずつとることが望ましいとされています。


ここで、ビタミンAを多く含む食品をピックアップしてみました。
日本食品標準成分表2015によると
鳥:肝臓(生)    レチノール活性当量14,000μg
豚:肝臓(生)    レチノール活性当量13,000μg
ホタルイカ(ボイル) レチノール活性当量1,900μg
ウナギのかば焼き   レチノール活性当量1,500μg
フォアグラ      レチノール活性当量1,000μg
スジコ        レチノール活性当量670μg
ニワトリの卵     レチノール活性当量450μg

味付けのり      レチノール活性当量2,700μg
モロヘイヤ      レチノール活性当量1,700μg
にんじん       レチノール活性当量1,500μg
あしたば       レチノール活性当量880μg
ほうれん草      レチノール活性当量770μg
かぼちゃ       レチノール活性当量660μg
※100g当たり

鶏や豚のレバーなどの動物性食品のレチノールは、約90%の吸収率があります。

カロテノイドの代表である β-カロテンの場合、ビタミンAへの換算法は、腸からの吸収がビタミンAの6分の1とされていること、また半量がビタミンAに変換することから、摂取量の12分の1と言われています。
動物性ビタミンAは吸収率が良く、植物性ビタミンAは吸収率が悪いということです。

すべての食品中のビタミンA含量は、レチノール活性当量として次の式で求められます。
ビタミンA、脂溶性ビタミン、胎児奇形、予防、体質改善

ビタミンAは、脂溶性ビタミンなので脂に溶けやすい性質があり、調理による損失は比較的少ないといえます。
一方、プロビタミンAだと例えば、ほうれん草のカロテンは、ゆでた場合には10〜20%、油炒めだと5%ほどが損失されると言われています。
光や酸素に弱いので、調理形態、調理時間によって損失率が高くなることがあります。
ビタミンAなどの脂溶性ビタミンは、油と組み合わせて食べる事で吸収効率を高める事ができます。
例えば、ソテーにしたり、生で食べる場合はドレッシングと一緒に食べると吸収率が上がります。
また、カロテノイドは種類によって抗酸化作用が異なり、対応する活性酸素も異なるので、いろいろなカロテノイドをまんべんなく摂ることも大切です。

次に欠乏症と過剰症です。
妊活されている方は特にこの部分が気になるのではないでしょうか?

まず、欠乏症です。
ビタミンAの欠乏症の代表例は、夜盲症があげられます。
夜盲症とは、暗くなると視力が低下し,また暗さに目が慣れるのがおそくなる症状です。俗にいう鳥目です。
これはビタミンAから作られる目の網膜にあるロドプシンという物質が不足することが原因です。
また、欠乏症により皮膚乾燥症も疾患としてあげられます。
皮膚が乾き、丘疹ができて、粘膜の抵抗性が減少、感染症にかかりやすくなります。
妊婦さんが欠乏した場合は未分化性の胎児奇形(単眼症など)のリスクが生じます。
近代以前の日本では、肉食文化が乏しく、ビタミンA欠乏が多くいたといわれています。

次に過剰症としては、皮膚の剥離、食欲不振、頭痛、吐き気や肝障害などがあげられます。
妊婦さんが過剰摂取するとよくない!ともいわれています。
その真意としては?
妊娠12週までにビタミンAを連日4,950μg 摂取すると、水頭症や口蓋裂等、胎児奇形発生の危険度がビタミンA摂取量1,650μg未満の妊婦に比して、3.5倍高くなると報告されています。

ウナギで換算すると、通常のかば焼きサイズ200gで、3,000μgに相当するので計算上は毎日食べても問題はなさそうです。
ニワトリの卵で換算すると、Mサイズ1個の卵50gで、200μg含まれ、毎日10個食べても2,000μgなので問題はなさそうです。

結局は、多すぎても少なすぎても良くなく、バランス良く摂取することが大切ということです。


ここで、最後に生化学と生理作用です。
量的にバランスが重要だということはご理解いただけたと思います。
さらに質的にもバランスを考える必要があります。

まず、体内に食品から摂取されたビタミンAは、動物性の場合レチニルエステルの形で存在し、植物性の場合β-カロテンなどのカロテノイドとして存在します。
脂質とともに小腸で胆汁酸によってミセルを形成し、小腸絨毛から吸収されます。
レチニルエステルは小腸上皮細胞内でレチノールと脂肪酸に分解され、細胞の中に取り込まれます。
レチノールは再び脂肪酸と結合して、レチニルエステルの形となりカイロミクロンの中へ取り込まれ、リンパ管を通り血液中に入り肝臓へ運ばれます。
肝臓には、ビタミンA貯蔵細胞があります。
体内のビタミンAのうち、約90%は肝臓に脂肪酸エステルとして貯蔵されます。
必要に応じて加水分解され、肝臓で合成されるレチノール結合タンパク質(RBP)と特異的に結合したあと、酸化されて生理作用を発現します。
そして、皮膚や網膜、各種組織(標的細胞)へ運ばれます。
ビタミンA、視力、胎児奇形、体質改善

標的細胞へ取り込まれたレチノールは、必要に応じて同族体に変換され、生理作用を発揮します。

例えば網膜へ運ばれた場合特異的なレセプターを介して細胞内へ取り込まれ、まずレチナール(オールトランス−レチナール)に変換、さらに酵素により11−シスーレチナールに変換され特異的結合たんぱく質オプシンとともにロドプシンを形成します。
この複合体は光の刺激を受けて各種のレチナール中間体を生成し最終的にはメタロドプシンとなって視神経に光の情報を伝えます。
この光のサイクルが終了すると、11−シスーレチナールは オールトランス−レチナールとなって視覚サイクルに入り再び働き始めます。
また、カロテノイドは、小腸で50%がレチノールに転換されますが、残りはそのまま吸収され、リンパ管や血管を経て肝臓で取り込まれます。
なので、50%はカロテンのまま生体で働くというわけです。
ビタミンA、紫外線、抗酸化作用、体質改善

カロテノイド類は、プロビタミンAの機能だけでなく生体内に生成して、老化やガンなどの原因となっている活性酸素の消去作用(抗酸化作用)があります。
なので、ビタミンAの供給だけでなく、疾病の予防にも役立つことが知られています。
最近、レチノイドをがん治療薬および再発予防に用いる臨床試験で大きな成果が報告されています。
特に急性前骨髄性白血病患者に対してレチノイン酸は完全寛解に至るほど著効を示し、肝がん再発率も著しく低下させる報告もあります。
レチノイドは、今やビタミンという概念を超越し、ホルモンや医薬品として期待されています。

このように、動物性、植物性どちらも取るようにした方がよいことがわかります。
鉄分をとった方がいいと思い、レバーなどを毎日食べていると過剰症になります。
蓄積、過剰が怖くて植物性のものばかりをとっていると、抗酸化は期待できますが、その他のタンパク質が不足します。
何事もバランスが大切です。
銀のすず

つわり改善

つわり・・・
つわりは、妊婦さんの約8割が経験しているといわれている、妊娠初期の症状です。
私たちも14年間妊婦さんのケアを行ってきましたが、とても困っている妊婦さんが多い症状の一つです。

大体妊娠5週から始まり、16週まで続くといわれていますが、個人差が大きく、まったくない人もいれば、出産までずっとつわりで苦しむ人もいます。

一般的につわりというと、吐き気や嘔吐のことだと思われていますが症状は実に多岐に渡ります。

・頭痛
・食べ物の好き嫌いが変化する
・匂いに敏感になる
・だ液が多くなる
・痰が出る
・倦怠感
・眠気

まだ細かいことを上げればたくさんあります。

妊娠が判明して喜んでいるのもつかの間、気持ち悪い・・・とても大変なことです。

つわりがなぜ起こるのか?
まったく解明されていません。

いくつか説はあり、ホルモン説、アレルギー説、ストレス説・・・
などがありますが、どれも当てはまるような、当てはまらないような感じです。
妊婦さんの体質に、ホルモンや自律神経などが絡み合って総合的に起こる適合不全症候群です。

こういった〇〇症候群という名前を付ける時点で、良くわからないということですね。
こうなると特効薬はございません。

つわりがひどく、病院に駆け込む妊婦さんがいらっしゃいますが、病院では吐き気止めを出すか、漢方薬を出すのが精一杯です。
これも効けばよいのですが・・・。

吐き気止めは、5割は効き目がなく、3割は悪化し、2割が効果があると聞いたことがあります。
正直、効くか効かないかは試してみるしかありません。
また、ビタミンB6も効果的だといいます。
これも試してみるしかありません。

漢方薬は、半夏厚朴湯、小半夏加茯苓湯などが有名ですが、これも効くかどうか、試してみましょう。
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民間療法では、ショウガが効くとか・・・実際聞いてみると、効く人もいますが、悪化する人もいます。

さて、あまり薬が効果的はないつわりですが、人類が誕生してからきっとどの時代にも妊婦がいたことでしょう。

その時代時代に妊婦さんはどう対処をしてきたのでしょうか?

その紐を解くのは古典を見るのが一番!!!

黄帝内経、傷寒論、金匱要略、婦人大全良方、脈経など多くの書籍を見ていきます。
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するとある共通点があり、それをさらに進化させるとつわりの全容がみえてきます。

では考えていきましょう。

妊娠すると子宮に赤ちゃんが存在します。
その赤ちゃんはものすごいスピードで成長するので代謝が良い、つまり熱気盛んな状態です。
下腹部にいる赤ちゃんから発した熱は、上へ上へと昇ってきます。
ちょうど上にある胃を下から突き上げます。
胃には食べ物を受け入れ、消化し、十二指腸へと送る働きがあり、その働きをするのが「胃気」で、上がってきた熱は胃気を押し上げます。 すると、胃気は胸やけを起こし、ゲップを起こし、吐き気を起こす。
そこに食べ物があれば嘔吐になるわけです。
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これが基本的なつわりが体内で起こっている現象です。

東洋医学では、胃気の逆流を「胃気上逆」といい、つわりも何らかの原因で胃気上逆が起こっていると考えます。

妊娠することで、みなさん赤ちゃんがいるので、胃気上逆は起こる可能性があります。
しかし、つわりには程度があり、またつわりない妊婦さんもいるのはなぜだろう?

その理由は、胃は袋であり、管でもある。
つまりものを受け入れ、送り出すという基本の動作がある。

胃に入ってきた食べ物が速やかに十二指腸に流れているか?ということが大切なのです。
胃に食べ物が停滞すれば吐き気とともに、食べ物が出ていく嘔吐になり、速やかに十二指腸に流れれば、吐き気だけになるでしょう。
胃を刺激するような食べ物を食べれば、胃の働きは増え、食べづわりになるかもしれません。

では実際にどう対処したらよいのでしょうか?
・胃気が胃を超えて上がってこないようにしましょう
・温めないようにしましょう
・塊の大きなものを食べるのは控えましょう
・ショウガやニンニク、唐辛子などの刺激物は控えましょう
・胃には2つの門があり、その門を開放し、そして閉鎖しましょう

これがつわりの吐き気、嘔吐を防ぐ基本的考え方です。

もう少し具体的にお話しますと・・・
通路にものが詰まらないようにすること、そして通路をしっかり開放すること、さらに逆流を防ぐことが大切です。

肉の塊はタンパク質の塊なので、胃液は消化するのが得意(ペプシン)なのですが、大きすぎるとさすがに疲れます。
脂っこいものは消化不良を起こすのでやはり控えめにするほうが良いでしょう。

食べる前に、胃の入り口(噴門)を開放します。
みぞおちあたりをさする、押すなどをしましょう。

続いて、胃の出口である幽門を開放します。
胃は右側に向かい、十二指腸へとつながります。
右側の肋骨の下あたりをさする、押すなどをしましょう。

逆流の原因は出入口が閉まっていることと熱です。
幽門の解放はしたので、あとは熱をどう処理するかを考えます。

赤ちゃんがいることが大前提ですの、赤ちゃん以外から熱が入ってこないようにしましょう。

つわり中にお風呂に入ると、一見よさそう・・・って思うかもしれませんが、浴槽から上がると気持ち悪くなると聞きます。
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それもそのはず、水圧、入浴姿勢で胃の圧迫を受ける、熱は下から上に向かうので熱が上がりやすくなり気持ち悪くなるんです。

胃腸の調子が悪くて胃もたれがする人は、ショウガやニンニクなどの香辛料は良い働きをしてくれますが・・・。

しかし、つわりの時は胃の下から赤ちゃんの熱で熱されている状態ですので、さらに熱が加わり胃気上逆が増すだけでなく、直接胃の働きを高めてしまうことがあります。

温かいものも控えたほうが良いのですが、キンキンに冷えたものは胃を引き締めてしまい、通過しにくくなるので、冷蔵庫から常温程度の温度のものにしましょう。
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その他、つわりの時期の頭痛も考えましょう。
マタニティ、つわり、妊婦
妊娠初期、血液が増え、黄体ホルモンが分泌されていますが、この黄体ホルモン、血管拡張作用があり、流れる血液量が増え、拍動性の頭痛、片頭痛が起こります。
妊娠中の頭痛はコリからくる筋緊張性頭痛と血管拡張による片頭痛などがあります。
コリはほぐせば改善しますが、片頭痛の場合は血管拡張を血管収縮させれば改善されます。
入浴によって悪化しますので、温めないほうが賢明です。

その他、唾液づわりについて考えましょう。
マタニティ、つわり、妊婦
唾液はどこから出てくるのでしょうか。
唾液は大唾液腺と小唾液腺の2つから分泌されます。
大部分は大唾液腺からで、耳下腺、顎下腺、舌下腺の3つ。
耳下腺:サラサラ唾液
舌下腺:ネバネバ唾液
顎下腺:ネバサラ唾液
唾液の状態でどこから出てきているか推測できますね。

唾液分泌に関わる神経は顔面神経と舌咽神経の副交感神経と胸椎から出る交感神経の支配を受けています。
副交感神経優位は唾液の水分量を増やし、交感神経優位は唾液のタンパク質量が増えます。
リラックスすると優位になる副交感神経はサラサラした唾液が出て、興奮状態の交感神経はネバネバした唾液になります。

基本的には、摂食行動と分泌が関係していますが、唾液づわりの場合はちょっと様子が違いますね。

唾液腺ってまさに泉のようで染み出るように溢れてきます。
つまり出口の開閉がうまくないために唾液が溢れてきているのです。

本来は”食べる”とつながる行為で開閉しますが、つわりの時は食べていなくても、出てきてしまいます。

日中出かけている間も、口に唾液があふれ、飲み込むことができれば良いのでが、気持ち悪くなる場合があるので、吐き出します。
ペットボトルに吐き出す人も多いとか。
夜寝ているときは、タオルを下に敷き、垂れ流しで寝ないと、自分の唾液が気管に入ってむせてしまいます。

吐くつわりよりも、改善しにくい唾液づわりですが、メカニズムを理解すればちょっとした対策で軽くなるかもしれません。

まず、どんな唾液か調べましょう。
・サラサラ、ネバネバ、ネバサラかどうか
・唾液がつらい時間帯は午前、午後、夜かどうか

この2点だけ抑えれば、上手に付き合っていけるんじゃないかと思います。

副交感神経の唾液:サラサラ、午後から夜にかけてひどくなる
交感神経の唾液:ネバネバ、朝にひどい

では対処方法は・・・

副交感神経の唾液は、副交感神経が強くなっているので、交感神経を優位にしましょう!!!
少し刺激的に耳下腺を押す、さする。

交感神経の唾液は、交感神経が強くなっているので、副交感神経を優位にしましょう!!!
優しく、心地よく舌下腺をさすります。

ネバネバ、サラサラ、一日中の場合は・・・
顎下腺からの唾液が多いので、硬ければほぐし、力がなく、柔らかければ張りがでるように刺激を加えましょう。

まれに起こる痰づわりについて考えましょう。
多くの痰づわりの方がおっしゃるのは、「のどにへばりついた感じ」と言います。
唾液づわりと一緒に訪れるようです。
のどの周りは水分が多く、唾液をたくさん出す場合、水分不足が起こり、痰も粘度が増し、へばりつきます。
顎周りの水の流れを改善しなくてはなりません。
リンパも含め、対応しましょう。
首のリンパは最終的には心臓へ帰ります。
そこで順番をしっかり守ってケアをします。
@心臓の入り口である鎖骨周辺を開放する
A頸部リンパ節を開放する
B顎下リンパ節、顎の付け根から顎先を開放する

この3点を守り、流すことが大切です。
きっと痰づわりのある妊婦さんは押すと痛みを感じるでしょう。

しかし!!!
少し我慢して柔らかくしましょう。

もちろんですが、針灸の専門家としてはもっと積極的に施術を行いますので効果的であるのは言うまでもありません。
14年間で数万人に妊婦さんのケアをしてきました。
何かお役に立つことができるかと思います。
つわりでお困りの方、どうぞご相談ください。
銀のすず

妊婦さんは困っている!!!

妊娠は、「人間に残された最後の自然」といわれ、いまだ解明されていない分野です。
嬉しいはずの妊娠が判明してから始まるつわりの症状、そして赤ちゃんの成長とともに起こる腰痛、肩こり、さらには出産、産後と妊娠中は肉体的、精神的イベントがたくさん起こります。
妊娠は、ホルモンバランスの変化に伴う肉体の変化と精神状態の変化、免疫力の低下、自律神経の変化など今までとは違う状態になります。
それに適応しようにも上手にできないことでさまざまな不定愁訴を起こしてきます。
病院では病気と判断されたら治療は可能ですが、妊娠による各種症状は病気ではないため、「産めば治るよ」ということになります。

さらに妊娠前にはあまり気にしていなかった食事や運動、お酒や薬なども注意しなくてはならないので、ストレスを解消できず、ストレスがかかることも。

それならば、エステやマッサージ、針灸に行こうと考えるかもしれませんが、「妊婦さんはお断り」、「安定期になったら大丈夫」という返事が多いかもしれません。
妊娠による体調不良を解消することができないことでさらなる体調不良を引き起こし、つらいマタニティ期間を過ごすことは、家庭内にとってあまり良い状況とは言えません。
そこで誰かが妊婦さんの心身のケアをしてあげなくてはいけません。
そのためには妊娠を理解していることは当然ですが、実際に手当をしてあげなくてはいけません。

これまで5万人以上の妊婦さんのケアに当たり、たくさんの妊婦さんに触れ、また立ち合いをさせていただく中で、身体に表れてくる多くの変化を目の当たりにしてきました。
つわりの方の頭皮や首、切迫気味の方の脈、逆子のおなかなど状況によって大きく変化しているのです。
また一人ひとりの妊婦さんに違いがあり、比較することも難しい状況です。
どういった状況なのかを見極め、対処するには観察眼が大切となります。

困った症状でお悩みの妊婦さん、近所の鍼灸院に行ってみるのも手かもしれません。
もちろん私たちのところでは最善を尽くします。
何かわからないことがあればメールにてご質問ください。
銀のすず

妊婦さんへの施術をしちゃだめだという理由と根拠

皆さんは「オキシトシン」というホルモンを聞いたことがありますか?
私が初めて聞いたのは20年以上前で子宮収縮、射乳反射を起こすホルモンと習いました。
ようはこの子宮収縮が問題なのですね。
早産を引き起こすといわれた所以です。

その後、研究が進み、オキシトシンは「心地よい」と感じると分泌されることがわかり、「愛情ホルモン」、「包容ホルモン」、「幸せホルモン」といわれるようになりました。
オキシトシンには痛みを取る、記憶を消す、不安を消す働きがあるのです。

このオキシトシン、妊娠とは関係なく分泌されるので、気持ちよくなるたびに、子宮が収縮するなんてことは起こりませんし、男性にだってオキシトシンは出ています。
どうやら非妊娠時と妊娠時では働きかける場所に違いがあることがわかっています。
いわゆるレセプター(受容器)が違うのです。

少し難しい話になりますが、ホルモンのメカニズムを簡単にお話します。
【ホルモンの定義】
・特定の臓器または組織の細胞で産生される
・血液中に分泌され、血液によって標的器官に運ばれる
・特定の臓器または組織の細胞に作用する
・極めて微量が分泌され、作用する
※同じホルモンでも標的細胞が異なると作用も異なる
※内分泌系の化学物質をホルモン、神経系の化学物質を神経伝達物質という

【ホルモンの種類】
数百種類あるとされていますので、一部メジャーなものを紹介します。
・アミノ酸誘導体ホルモン:甲状腺ホルモン(T3、T4)、ドーパミン、アドレナリン、セロトニン、メラトニンなど
・ペプチドホルモン:副腎皮質刺激ホルモン、成長ホルモン、インスリン、グルカゴン、オキシトシン、抗利尿ホルモンなど
・ステロイドホルモン:コルチゾール、アンドロゲン、エストロゲン、プロゲステロンなど

【ホルモンの作用】
・細胞膜上の特異的受容体に作用するもの:ペプチドホルモン、アミノ酸誘導体ホルモン
ホルモン、オキシトシン、リラキシン、妊娠
@ホルモンは細胞膜の受容体と結合する
Aセカンドメッセンジャー(cAMP、Ca2+)の量を変化させる
Bセカンドメッセンジャーの量的変化で種々の酵素が活性化し、ホルモン作用が発現

・細胞質内の特異的受容体に作用するもの:ステロイドホルモン
※甲状腺ホルモンは直接細胞核に入る
妊娠、エストロゲン、マタニティ、針灸
@ステロイドホルモンは直接細胞質内の受容体と結合する
A受容体の立体構造が変化し、染色質との結合部が露出
※染色色:塩基性色素で染まる染色体の主成分
Bホルモンレセプター複合体は細胞核に入り、特定の染色質のタンパク質に結合し、特定の遺伝子の転写(mRNA合成)を調節
※甲状腺ホルモンはレセプターと結合せず、細胞核に入る
C特定のタンパク質の生合成が変化することでホルモン作用が発現

ちょっと難しい話でしたね。
簡単に言ってしまえばタンパク質系と脂肪系のホルモンがあって、脂肪系(ステロイドホルモン)の薬は即効性がありますよね。
その理由は細胞膜の受容器を使わず、直接細胞内に入り込むからです。
タンパク質系のホルモンは、細胞内には入ってこれないので、間接的に情報のみを受け渡すという手順を踏まなくてはなりません。

さて本題に戻り、オキシトシンはペプチドホルモン、タンパク質系のホルモンです。
下垂体後葉(脳)から分泌され、神経性と血液性に働きかけます。
神経性という理由は、大細胞性神経細胞で作られるので、神経に働き(神経伝達物質)、かつ血液中(ホルモン)にも分泌されるということです。

受容体が脳、そして乳首、子宮にあるため、脳の感情的な側面と射乳反射、子宮収縮を起こすのです。
またオキシトシンは子宮収縮には必須ではないということが判明しました。
※射乳反射には必須です。

オキシトシンの分泌メカニズム
・子宮筋の伸長、乳首の刺激でオキシトシンは分泌
・エストロゲンによって分泌増加、脳内のオキシトシン受容器の増加を起こす
・何らかの刺激でオキシトシンが分泌されると、下垂体後葉へとオキシトシンが作用する

授乳をするとオキシトシンが分泌され、母乳の出は良くなる、そして心地よくなるのですね。
また心地よいと思うとさらにオキシトシンが分泌し、痛みの緩和、トラウマを消す、不安を取り除くことができるのです。

私たちの鍼灸マッサージは、「心地よい」ことが条件ですが、皆様のお役にたてるかと思います。
妊娠中でも安心して施術をお受けください。 銀のすず

胎内記憶


胎内記憶、出生前記憶、トラウマ、針灸

みなさん、「胎内記憶」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
子供はおなかの中にいるときの記憶、いやもっと前の記憶をもっているというのです。
ある調べでは、約3割の子供が記憶しているとか。

いろいろな分類があるそうですのでいくつか紹介しましょう。

誕生の瞬間の記憶を「誕生記憶」、それ以前の記憶を「誕生前記憶」と分けるようです。
「誕生前記憶」には受精から誕生までの記憶である「胎内記憶」、雲の上などにいて肉体を伴わない受精する直前までの記憶である「中間生記憶」といいます。
さらに以前肉体を持った人として生きていたことを覚えている記憶を「前世記憶」といいます。

子供の深層心理に影響を及ぼすといわれていて、要は子供の性格の根っこを作るということです。
だからこそ、妊娠中の生活は穏やかでなくてはいけません。
心身ともに健やかに保つことは、子供の成長に大きく影響してくることでしょう。

胎内記憶はとても神秘的なものですね。
私も娘が3歳ごろに聞いたことがあります。
その時は「お空の上でママと遊んでいたの。そうしたらまた後でね!!!」と言っていました。
胎内記憶じゃないか!!!
本当にあるんだと感動したものです。
続いて「パパは?」と聞くとお空の上で遊んでいたとは言いませんでした。
パパとはつながっていないのかな?と・・・。
遺伝的に、両親のDNAを受け継ぎ、それを母体内で育みます。 受精卵になって出産するまでの記憶であれば、母親の中での記憶があるのは当然納得できるのですが、中間生記憶、前世記憶となると両親の記憶というのはちょっと違和感を感じます。
妊娠すると、お母さんはお腹を擦りながら語り掛けをたくさんします。
父親よりもはるかに多く語り掛けます。
生まれた後もきっと同様に語り掛けるでしょう。
そういった語り掛けが、胎内記憶を作っているいるんじゃないかという懸念はあります。
夢もない話ですみません。
別に胎内記憶を否定しているわけではなく、「子供は親を選んでやってくる」といわれていることにあまり納得できないだけです。
愛を育む家庭とそうでない家庭があり、悲しい思いをしている子供が少なからず存在しています。
子供と親が深い絆で結ばれていたら、そんな悲劇は起こらないと思うのです。

あるブログを書いているママも、子供の胎内記憶を検証した結果、ないと言っていました。
真実は誰にも分りませんが、胎内記憶があって、子供はママとつながっていて、だからこそ、深く深く愛情を注ぐことができると良いですね。
子供にとって、親は唯一無二の存在でなくてはいけません。
家族、愛情、トラウマ

妊娠中のつらい症状を抱えている妊婦さん、出産を終え、育児に没頭しているママ。
嬉しくも大変な時間をできる限り、快適に過ごすため、針灸やマッサージを上手に利用し、リフレッシュしてください。
銀のすず

妊娠の成立

妊娠とは、卵巣で大きくなり、排卵した卵子が卵管膨大部で精子と出会い、受精し、子宮内膜にて着床したことを意味します。
一見、簡単なようですが、タイミングやホルモンや内膜の状態などとても複雑で、そして奇跡的なものです。

妊娠検査薬で陽性になるのは生理予定日から送れること1週間。
つまりは妊娠5週に入ったときです。
絨毛と呼ばれる赤ちゃんと子宮を結ぶ組織から分泌されるhCGを尿から測定します。
今の検査薬は精度が上がり、もう少し早く結果が出るものもあります。
妊娠がわかると自覚症状が現れてきます。
・月経の停止
・つわり
・基礎体温
・頻尿
・倦怠感
・疲れやすい
・眠気
・胸の張り
妊娠が判明したばかりなのに、全身には大きな変化が起こっています。
ホルモンの影響によるものだとは思いますが、症状があったりなかったと個人差大きいのも特徴です。
肉体から精神まで大きな影響とは、まさに命がけといわざるをえません。

可能な限り、快適なマタニティライフを過ごしたいですね。 銀のすず

妊娠によるホルモン変化

妊娠すると多くのホルモン分泌に影響を及ぼします。
特に特徴的なものをご紹介します。

hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
妊娠初期から10週ぐらいまでをピークにその後、一定量分泌されます。
黄体を刺激してプロゲステロン産生を促進し、妊娠を維持、胎児の精巣に働き、テストステロン産生を促進、甲状腺刺激作用、リラキシン分泌促進、子宮血管拡張、子宮筋弛緩作用があります。

hPL(ヒト胎盤性ラクトーゲン)
妊娠6週から36週まで増加し、胎盤が出ると急激に低下します。
脂質を使った母体のエネルギー代謝の調節、抗インスリン作用、胎児血管新生作用があります。

E2(エストロゲン)
妊娠初期から妊娠末期に向かって著名に増加します。
妊娠していない時とは違うルートで合成されます。
妊娠中は胎盤からも分泌されます。
子宮筋を肥大、子宮内膜の血管増殖、乳房発育促進、ナトリウムや水の再吸収促進、皮膚の色素沈着を起こす、頸管粘液の分泌をします。

P4(プロゲステロン)
妊娠中を通して増加します。
妊娠8週以降、黄体から胎盤での産生に移行します。
子宮筋収縮抑制、体温上昇、乳房発育をします。

その他の胎盤で作られるホルモンたち
・副腎皮質刺激ホルモン
・胎盤性成長ホルモン
・リラキシン
・インヒビン
・アクチビン
・ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)
・甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)
・副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)
・成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)
・ソマトスタチン

各臓器のホルモン分泌
・甲状腺ホルモン
・成長ホルモン
・コルチゾール

あらゆるものを総動員して子供を育てようとしているのですね。
子供を育むということは神秘的であり、そして過酷なことなんですね。 銀のすず

妊娠による糖代謝の変化

妊娠により、胎盤から分泌される副腎皮質刺激ホルモン、成長ホルモン、甲状腺ホルモン、コルチゾールなどが妊娠前より分泌されます。
これらのホルモンは血糖値を上げるホルモンで有名ですね。
つまり妊娠中は血糖値が高くなりやすいということです。
妊娠糖尿病になる可能性が高くなります。
妊娠前と変わらず、お菓子やジュース、パスタやラーメンなどは糖分を多く含む食品を食べ過ぎるのはリスクが高くなるかもしれません。

高血糖が続きすぎると、さすがのすい臓も疲れて、インスリン分泌をしなくなってしまいます。
インスリンが分泌されないと、血管の中が高血糖状態となってします。
これが糖尿病なのです。

さて、私たちは血糖値が高くなると、すい臓からインスリンが分泌されます。
インスリンは血糖値を下げるホルモンで、糖は筋肉や脂肪組織に取り込み、脂肪に変換するホルモンです。

私たちは血糖値がいつも血液1dl中に100r程度あります。
私たちの血液量が4リットル(40dl)だとすると4000mg、4gのブドウ糖を持つことになります。
通常、いつも血糖値が100r(4g)に維持されるために、インスリンもまた常に分泌されています。
ブドウ糖が増えていなくてもすい臓はインスリンを出しています。

ごはん1膳を食べると、ブドウ糖56g程度摂取することになります。
いつも4gのブドウ糖が、56gもの大量のブドウ糖が入ってきたら、すい臓の仕事量は急激に増えることは容易に想像つきます。

高血糖状態でなければ、インスリンは過剰分泌されず、すい臓は疲れることもありません。
妊娠中はただでさえ、いつもより血糖が高い状態ですので、すい臓もいつもより疲れているでしょう。
結果、妊娠糖尿病を引き起こす可能性が高くなるのは明白です。

もちろん体質的にすい臓が弱いなどの場合は、そのリスクもさらに高くなるでしょう。 銀のすず

恥骨とお尻の痛み

約5週から胎盤が作られ、16週までに完成するといわれています。
胎盤はいろいろなホルモンを作り出しますが、中でもリラキシンというホルモンを作り出します。
リラキシンは「恥骨結合」を緩め、骨盤を広げる働きがあります。
赤ちゃんが大きくなるので、何としても骨盤を大きくしなくちゃいけませんね。
マタニティ、お尻の痛み、恥骨痛、妊婦
このホルモンが分泌されることは妊娠期を過ごすには必要不可欠。
しかし、このために起こる痛みもあるのです。

恥骨が広がるので、恥骨の痛みとお尻の痛みがあるのです。
恥骨は実にわかりやすく、開いているので痛みがあるのはなんとなく理解できますよね?

骨盤は腸骨、恥骨、坐骨の3つが重なった骨の集まりですが、硬い靭帯で固定されています。
妊娠すると、この靭帯を緩めてしまいます。
妊娠していないと少し・・・だけ動くことがあります。
エストロゲンなどの女性ホルモンの影響だと考えられているので、女性は生理周期で動くことでしょう。
男性に至っては女性ホルモン量が少ないので、あまり動くことはないでしょう。

さあ、妊娠すると骨盤が不安定になりますが、骨盤は日頃から負担が多いのです。

上半身の重みを支え、下半身と地面の負荷を支えます。
そんな負荷の多い骨盤が緩んでいるんです。

その不安定な骨盤を支えるのは、腹筋や背筋、お尻の筋肉、太ももの筋肉の総動員で支えます。
妊娠、腰痛、お尻の痛み
実に多くの筋肉たちで補強されるのです。

では妊娠中の恥骨、お尻の痛みは具体的にどのように起こるのでしょうか?

私たちの筋肉は左右対称のありますが、その大きさや強さは左右差が必ずあります。
効き足があるぐらいですから筋肉が左右均等なんてありえません。

すると右足の太ももの前側の筋肉が左足より強くて、骨盤を引っ張ると・・・。
骨盤は右斜め下に傾きます。
左右のズレが生じてしまいますね。

するとズレが痛みを起こすのです。

これは恥骨の恥骨結合、お尻の仙腸関節で起こるのです。
妊娠、腰痛、仙腸関節痛、恥骨痛
痛みがある場合、針灸やマッサージに行かれるでしょう。

しかし、無造作に緩めすぎるとかえって痛みが起こる場合があります。

当院にもマッサージ悪くなったという方が大勢いらっしゃいます。
それは、頑張っている筋肉を緩めてしまう、左右差を確認しないでただ緩めてしまうことが原因です。

まず、どこの筋肉がどのように緊張しているのか?

それを確認して、偏っている筋肉だけをほぐす必要があります。

そして、ズレを治す施術をしなくてはいけません。

ただズレを治してもすぐにまたズレますので、固定が必要です。

恥骨痛、お尻の痛みのある方は骨盤ベルト用意していただきたいです。

ただし、ズレていてベルトで固定しても痛みが消えないので、偏りを治してからベルトを装着していただきたいと思います。

恥骨の痛み、お尻の痛みでお困りの方はご相談ください。

セルフチェックの方法もありますので!!!
銀のすず

妊娠中のむくみ

妊娠中、多くの妊婦さんがむくみで苦しんでいますね。
もともと女性の多くはむくみで悩んでいる方が多いかと思います。
妊娠、むくみ、マタニティ
そもそもなぜむくむのでしょうか?

むくみの多くは、静脈とリンパの流れが滞ることから起こります。
動脈は通常のむくみからは除外されます。
なぜかというと、動脈は血圧が高いのでそう滞ることはありません。
何せ、上が120oHg、下が80mmHgもあるんです。
もし動脈から出血したら簡単には抑えることが難しい。
つまり指では抑えるのが大変だということですね。

採血は静脈を使うので、血を取った後、指で押さえるぐらいで止血できちゃいます。

静脈は上が30oHg、下が5oHgとかしかありません。
だから止血できるのでしょうが、停滞することも簡単ですね。

指で押さえられる程度ですので、関節を曲げる程度で簡単に血が止まるということです。

構造的に見ていきましょう。
動脈も静脈も内膜、中膜、外膜の3層構造ですが、静脈は中膜、つまり筋層がかなり薄いのです。
動脈は筋肉が多く、弾力性があります。
だから心臓の強い力を末端まで伝えることができるのですね。
静脈は逆に、強い血圧では耐えることができません。

妊娠、むくみ、血管の構造
なんといっても心臓は、1回の拍出で70mlも拍出するのです。
毎分、60回の心拍数だとすると70ml×60=4.2リットルも送り出すのです。
全身にある血液が体重の1/13、つまり4リットルぐらの血液を持っているので、それを1分間で全部送る感じです。
すごい量です。

静脈は心臓の支配を受けていませんので、全身の筋肉を使って心臓へ血液を戻します。
静脈には、逆流を防止する弁が付いていて、一度押し戻した血液が戻らないようにします。
血圧が低いからではの構造です。

ただし、血圧が低い静脈ですので簡単に滞るのです。

最終的な血液のゴールは心臓の右心房です。
静脈だけでなくリンパもまた心臓へ戻ります。

なので、むくみが気になる方はまず、気になるところの血液を押し出しても、最後のゴールが解放されているかが大事です。
場所的には鎖骨の下あたりです。

妊娠するとお腹も、胸も大きくなります。
それだけで静脈を圧迫するかもしれません。

足だけでなく、腕の静脈も圧迫を受けますので、まずは通り道を開放することに専念しましょう。
肩こり、首こりが強い人は顔もむくむかもしれません。
開放が最重要ですよ。

心臓の次は、お腹です。
お腹には下大静脈があって、それもまた赤ちゃんだけでなく、身体をくの字に折っているだけで血液が滞ります。

お腹の緊張も取りましょう。

さらに足の付け根、鼠経部も滞りやすいので、曲げっぱなしはダメです。
30分に一回は立って解放してあげます。

続いて、膝です。
これも折っていると滞ります。
やはり立って道を開放しましょう。

むくみの対処方法は・・・
@鎖骨の下の解放
Aお腹の解放
B鼠径部の解放
C膝の解放

これの順番でなければ戻れるはずの静脈やリンパは滞ります。

着圧ストッキングも良いですが、順番を守らなければ脱いだ瞬間戻ってきます。

妊娠、むくみ、静脈の流れ、予防
私たち、鍼灸マッサージ師はこのことを熟知していますので、きっとどの施術者もこの順番を守っていると思います。

ここで、臨月の妊婦さんにはちょっとさらなるお話を。
臨月は赤ちゃんが下りてきます。
なにせ産道は一番下の出口ですので、どうしても足の付け根、鼠径部に負担がかかります。
いままであまりむくみがなかった方でも、どうしても最後はむくんでくるものです。
なので、臨月にむくんでくるのは、「あ〜赤ちゃんが下りてきた」という合図でもありますので、そろそろ準備をしてくださいね!!!

むくみが気になる方はぜひ、針灸マッサージに訪れてはいかがでしょうか?

なにかあればいくらでもご相談下さい。 銀のすず

微弱陣痛と針灸

いよいよ臨月に入ると、いよいよ赤ちゃんとの出会いがすぐそこまで来ています。
出産、陣痛、微弱陣痛
出産するにはある条件があります。
@娩出力(産力)
A胎児
B骨盤

この3つがそろった時、分娩することができるのです。

娩出力は、産むための体力です。
陣痛を起こすのも、力むのも体力が要りますから妊娠期間中に充電しておかなくてはいけません。
昔、自宅出産に立ち会ったことがあります。
その時、あまりにも陣痛の時間が長すぎて、陣痛が止まってしまった・・・。
その後、薬以外のものを駆使しましたが陣痛が始まることがありませんでした。
妊婦さんは疲労困憊でぐったりして救急車で運ばれていきました。
なので出産に向けて体力をつけておかなくてはなりません。

胎児は、赤ちゃんの位置です。
赤ちゃんは回りながら良い位置を探しています。
その「良い位置」に来ないとやはり生まれてきません。
陣痛があっても赤ちゃんの位置が悪ければ陣痛が続くだけで生まれてきません。
私の知り合いの話ですが、40週で破水、陣痛が来ているにも関わらず、出産が進みません。
少し時間をおいてエコーでチェックして赤ちゃんの位置が良好でなければ帝王切開という妊婦さんがいました。
一度部屋に戻り、針灸をしました。
今度は分娩台で最後のエコーをしたら・・・
赤ちゃんが定位置にいて、速やかに出産が進みました。
この方は私のスクールを受講していて、自身の奥様に鍼灸をして見事、自然分娩されました。
スクールで微弱陣痛の話をしておいてよかったと思った瞬間でした。
赤ちゃんの位置、陣痛、微弱陣痛

骨盤は、産道です。
産道には、軟産道と骨産道があります。
軟産道は子宮の出口、子宮口です。
臨月に入れば、内診があり、子宮口の開き具合をチェックしてくれます。
子宮口を開くためにホルモンが出ています。
副腎(腎臓の上にある)からDHDAS(デヒドロエピアンドロステロンサルフェート)が分泌され少しずつ開いてきます。
さらに、子宮は筋肉でできているので、柔らかくして、開きやすくするにはストレッチも大切です。
DHDASが分泌されるにはオキシトシンというホルモンが重要です。
臨月の乳首への刺激は重要ですので、おっぱいマッサージをしましょう!

骨産道は、いわゆる骨盤。
骨盤の中のスペースが広がり、赤ちゃんを送り出します。
骨難を緩めるのはリラキシンというホルモンですね。
ホルモンだけでなく、骨盤周囲の筋肉を柔らかくすると動き、開きやすくなります。
妊娠中の骨盤の調整はとても重要です。 当院にお越しの方は骨盤を調整しているので皆さん、開きやすくなっています。
さてこの3つの要素が重要なのはわかりました。

では、今回のテーマ、微弱陣痛です。

本陣痛が来なくて、なかなか出産が進まない、きっと上記の3つの条件が整っていないのかもしれません。


そんなときはどうしたら良いでしょうか?

もちろん陣痛促進剤を使うのも良い選択だと思いますが、自力で生みたいですね。

そんな時は・・・。

陣痛促進のツボがあります。
これは自分で押すにはちょっと難しいので、専門家にお願いしましょう。
ツボ、微弱陣痛

セルフケアとして、食べ物としては「辛い物」を頑張りましょう!!!

体に熱を大量に加えるには、香辛料が手っ取り早いです。

唐辛子やニンニク、さらにカレー粉(本場のカレー)などがいいですね。

諸説ありますが、オロナミンCというのも効果があるとか・・・真偽は不明です。
ただ娩出力という意味合いではありかもしれません。

食事以外に、身体を温めたいので、お風呂にしっかり入りましょう。

ゆっくり、長めに、脱水とのぼせに注意して入りましょう。

あとは、お灸という手もあります。
お灸、三陰交、微弱陣痛
お灸は胎児を動かすことができるので、分娩の三要素の「胎児」に働きかけます。
せんねん灸という簡単なものがあります。
おへそから恥骨の中央にしっかり熱が入るまで何個かやります。
さらに内くるぶしの上、指3本の三陰交も同様に熱が入るまで何個かやります
。 熱が入るとは、熱感を感じるまでということです。
最後は運動です。
運動、針灸、微弱陣痛
窓ふき、床の雑巾がけ、スクワット、ウォーキングなど積極的に行います。
娘の時には4時間も歩きました(私も付き合って・・・)。
少し高度ですが、漢方という手もあります。
漢方、針灸、微弱陣痛
これは「活血」という働きのあるものを使います。
出血しやすい傾向があるので専門家にお任せしましょう。

何はともあれ、できることは自分でできるとよいですね。
何かありましたらご相談ください。
銀のすず

手のしびれ

妊婦さんになるといろいろなことが起こりますね。
手のしびれもその一つ。
今まで感じたことがなかったのに・・・と妊婦さんが言います。
手のしびれ、妊婦、マタニティ、針灸
不安になって、産婦人科で相談するとメチコバールが処方されることが多いとか。
メチコバールとは、ビタミンB12のことで、補充することで貧血や末梢神経痛、しびれなどを改善する薬です。
貧血からくると考えて処方されるんですね。

妊娠すると血液を増やさなくてはいけないので、どちらにせよ必要なビタミンですです。
必要なビタミンですが、どんなものにも副作用があり、食欲不振、悪心、嘔吐、下痢、過敏症、発疹などですが、命に関わらないので比較的簡単に処方されます。

これで改善されれば良いのですが、あまり改善しないという妊婦さんがいらっしゃいます。
私の妻も妊娠中、両手がしびれて、しびれて、この薬を処方されましたが、効果は見られませんでした・・・。

さらに産科医に対策を聞くと、整形外科の受診を勧められます。
首の問題かもしれないからです。
ただ、妊娠中はレントゲン取れません・・・。
湿布もインドメタシンが胎盤通過性が知られているので使えません。
手のしびれ、しびれ、リウマチ、妊婦針灸

一体何をするんでしょうね?
牽引?かもしれません。

とにかく、あまり改善の見られない手のしびれですが、命に別状はないため「産めば治るよ」といわれてしまいます。

治るかもしれませんが、手がしびれているということは、使いにくく、また疲れやすいのです。
何よりも「不快」なのです。

では対処する方法はないのでしょうか?

なぜ手がしびれているのか、考えましょう。

しびれを起こすのは筋肉でも骨でもなく、神経です。

神経を伝えって、脳へと行き、しびれを感じます。

神経にはいくつか種類があります。
@運動神経:脳から筋肉へ
A感覚神経:末端から脳へ
B自律神経:脳から末端、内臓から脳へ

しびれに関するものはAの感覚神経です。

感覚神経は、圧触覚、痛覚、温覚、視覚、聴覚、嗅覚、平衡覚、味覚を指します。

しびれで問題になってくるのは、圧触覚と痛覚です。
圧触覚の神経はAβ線維といい、痛覚の神経はAδ線維とC線維の2つがあります。
太さ:Aβ線維>Aδ線維>C線維
伝導の良さ:Aβ線維>Aδ線維>C線維
伝導の速さ:Aβ線維>Aδ線維>C線維

ただし、敏感さを考えるとC線維>Aδ線維>Aβ線維となります。

痛みがとても敏感だということです。

さて、手のしびれは整形外科領域で、頸椎症、胸郭出口症候群、橈骨神経麻痺、肘部管症候群、手根管症候群などがあります。

それ以外では、脳の問題もあるかもしれません。

中枢系、脳や脊髄の問題を抱えている妊婦さんが居ないことはありません。
実際に、妊娠中に発見され、普通分娩に耐えられそうにないと判断され、帝王切開になった方もいらっしゃいます。
ただ、絶対数的には少ないと思いますので、それ以外のところで話を進めていきます。

しびれるには、まず神経に触れている「何か」を取り除かなくてはいけません!!!

その前に、手の神経のお話をしましょう。
首から始まった神経の本体から手に向かって橈骨神経、正中神経、尺骨神経、筋皮神経があります。
その神経たちは、途中で邪魔されやすい場所がいくつかあります。

その場所は、手首や肘、肩の関節周辺と靭帯や筋肉のあるところです。
それ以外にも古傷のある場所は邪魔されやすいかもしれません。

まずは、しびれが出ている場合、神経の通路が阻害されていないか確認しましょう。
徒手検査で確認することができますので、近くの整形外科や鍼灸院、接骨院に相談しましょう。

レントゲンや徒手検査で陰性であれば、構造的なトラブルではなく、機能的なトラブルを疑うため、妊娠による特有なしびれを疑います。

どこかで圧迫を受ければ起こりますが、妊娠中は太り過ぎてしまい、腕が太くなる方もいらっしゃいます。
また、乳腺が発達するのでわきの下を圧迫することもあるでしょう。
それに伴い、肩こりがひどくなるかもしれません。
妊娠により運動不足になり、首肩こりが悪化するかもしれません。
妊娠によって貧血が助長され、貧血による末梢神経障害も疑われます。

妊娠期のトラブルは、しんきゅう得意分野ですね。

私も多くの方、そして妻の治療にあたりましたが、施術をすると楽になるんです。

皆さまも近所の鍼灸院へ行かれてはいかがでしょうか?
銀のすず

逆子になった‐逆子を治す‐

子供を授かり、すくすくと成長するうれしい姿をエコーで見、そしてお腹を蹴る胎動を感じ、気が付けば8ヶ月に入ると、逆子と言われた・・・。

妊婦さんの中には経験したことがあるでしょう。

今回は、逆子について考えていきます。

逆子は、妊娠28週から診断されます。

赤ちゃんの位置は、頭位、骨盤位、横位、斜位に区別され、頭位以外は胎位異常といわれます。

一番多い骨盤位について調べてみました。
まずは種類がたくさんあるのです。
殿位(単殿位、複殿位)、足位(全足位、不全足位)、膝位(全膝位、不全膝位)に分類されます。
逆子、胎位異常、灸、安産
骨盤位の頻度についてみていきます。
「妊娠中期までは約30%が骨盤位であるが、分娩時には全分娩の3〜5%となる」と書かれています。

数字的に、妊娠8ヶ月に逆子と診断されても慌てる必要はないと判断されます。
ほとんど自然に戻るという計算ですから。
逆子100人の妊婦さんの3〜5人以外は頭位(正常)に戻るという数字です。

ただし、自分自身が3〜5%に入るか、入らないかは分からないです。
分娩してみて初めてどちら側だったかわかります。

さてそもそもなぜ逆子になるのでしょうか?
教科書に原因を見てみると・・・

@子宮奇形、子宮筋腫、前置胎盤、多胎妊娠など胎児の回転ができない場合
A水頭症、無脳症など胎児奇形がある場合
B原因不明

自然に改善する確率を考えても、ほとんどが原因不明に入るかと思います。
原因が分からないというのも困ったものです。

逆子はどんなリスクがあるのでしょうか?
・前期破水、早期破水
・臍帯下垂、臍帯脱出
・児頭娩出時間が長い
・児の低酸素血症

逆子を下から産む場合のリスク
・微弱陣痛
・脊髄損傷
・脳内出血
・大腿骨、上腕骨、鎖骨の骨折

文字としてみると怖い言葉がずらっと並びます。
経過観察中、出産時に逆子であることを避けたいですね。

さて、28週になると赤ちゃんは自分で脳の発達も進み、自由に動き回ります。
別の生命が、母体内にいますので、お母さんの思い通りにはすでになりません。

赤ちゃんは自分の居心地の良い場所、動きやすい場所を求めているので、もしかするとそこが、骨盤位(逆子)の位置かもしれません。
原因のところにあった子宮の形が悪い、子宮筋腫などがあれば、良い環境に行きたいというのは自然のことでしょう。

さて最後に逆子の改善方法について。

人類が誕生してからというもの、逆子は起こりうるトラブルであったでしょう。
今のように帝王切開という方法がなかった時代は、逆子でも経腟分娩をし、中には命を落とす人もいたでしょう。

そのリスクを最小限にするため、逆子を改善しようと試みました。
調べてみると・・・。

@逆子体操
Aお風呂
B寝る姿勢
C外回転術
D鍼灸
E漢方薬
がありました。

逆子体操は、両ひじ、両ひざ、胸を床につけて腹ばいになり、おしりを高く上げます。
太ももが床に対して直角になるようにひざを曲げ、10〜15分キープ。
とてもハードな姿勢ですが、骨盤から赤ちゃんを外し、動きやすくするのでしょう。

お風呂は、温めると胎動が増すので、赤ちゃんも喜んで動いてくれるんじゃないかと思います。
水圧で圧迫しているだろうし、もともと赤ちゃんは代謝が良いので長風呂だとつらいかもしれません。

寝る姿勢は、もっとも大事かもしれません。
赤ちゃんの向きを考えて、動きやすい姿勢で寝てあげます。
寝ているときは、お母さんのおなかは緩み、スペースが広がります。
赤ちゃんにとって動きやすいのは、活動中より寝ているとき。
朝になって治るというケースはたくさんあります。
検診でも鍼灸院でも、どこでも良いのですが、赤ちゃんの位置を教えてもらいましょう。
またできるなら自分でお腹を触って位置が確認できるようになるとなお良いです。

外回転術は、成功率があまり高くないにも関わらず、リスクの高いものです。
医師は好んではやらないようです。
海外での文献によると初産婦さんでは麻酔無しで32.4%, 麻酔ありで66.7%の成功率となっており、経産婦さんでは麻酔無しで57.5%, 麻酔ありで87.1%の成功率となっています。
この数字を高いとみるか、低いとみるかは難しいところですね。

鍼灸は、足にあるツボにお灸や鍼をします。
有名な至陰、三陰交がありますね。
逆子、三陰交、至陰

漢方薬でも逆子が治るという書物を確認しました。
保産無憂散の名前があります。
これが果たして効くのかという疑問は残りますが、ちゃんと理論が存在するのです。

逆子、漢方、至陰
東洋医学では、妊娠により血が少なくなり、気が滞り、水が滞ると考えます。
そのため、保産無憂散という処方で血を補い、気を巡らせる生薬が配合されています。

至陰、三陰交、それ以外にも湧泉、足三里なども組み合わせて行きます。

どの改善方法もあまり週数が進むと成功率が下がります。
当たり前ですが、赤ちゃんのサイズ大きくなるからスペースが狭くなるから。

できれば32週までには改善したいところです。

当院では、赤ちゃんンの位置を確認し、動きやすい環境を作り、そこから逆子の治療を始めます。

自宅でのセルフケアもありますので、ご相談ください。
銀のすず



プロバイオティクス-子供のアレルギーをなくす-

プロバイオティクスという言葉を聞いたことはありますか?

抗生物質(antibiotics)に対比される言葉で、共生を意味するプロバイオシス(probiosis;pro 共に、〜のために、biosis 生きる)を語源としています。
英国の微生物学者Fullerによる1989年の定義「腸内フローラのバランスを改善することにより人に有益な作用をもたらす生きた微生物」のことを言います。
腸内環境、プロバイオティクス、乳酸菌
私たちは大昔から「感染」に苦しんできました。
テレビでドラマになった「JIN-仁-」でも取り上げられていました。
まだ顕微鏡がない時代、そこに「細菌」がいることはわかりませんでした。
傷口から見えない細菌が入り、感染症となり、命を失っていました。
1928年、イギリスのアレクサンダー・フレミングによって青カビの作るペニシリンに抗菌作用があることが発見されました。
その前までコレラ、ペストなどの病原菌による感染症に苦しめられてきた人間は、この時初めて抗生物質という強い武器を手にすることになります。

抗生物質の発見、進歩により、多くの感染症患者の命が救われ、私たちの平均寿命は延び、細菌たちとの闘いに初めて優位にたつことになります。

しかし、人類と細菌との勝負は、常に追いかけ、追い越されの連続でした。
抗生物質を作ると必ず耐性を持つ細菌が現れてしまいます。
その方法とは、
・細菌自体を覆っている外膜を変化させて、抗生物質が入らないようにする
・細菌に入ってきた毒を外に汲み出すポンプ作用
・細菌内で抗生物質が作用する部分を変化させる(DNAやRNAの変異)
・細菌に届く前に化学反応で分解してしまう(βラクタマーゼ)
・大量の粘液で細菌自体を覆い、薬から身を守る(バイオフィルム)

細菌も生きているので、外敵から守るシステムを持っていたり、他の細菌から機能を譲り受け、抗生物質に対して耐性を作ります。
こうして、一進一退の攻防が繰り返されるのですが、抗生物質が誕生して半世紀、細菌たちの逆襲が私たちを脅かしています。

いつ頃からでしょうか?
抗菌、抗菌、抗菌・・・と騒がれ始めたのは?

私たちの身の回りには、抗菌グッズのだらけになっています。
抗菌スプレーに始まり、抗菌シート、抗菌靴下、抗菌文房具などなんでもそろっています。

とりあえず全部、抗菌しておけば良いと行き過ぎた抗菌や除菌は、その環境に耐えられる菌を逆に増やすことになります。
さらに、抗菌スプレーや抗生物質は細菌の環境を変えることにもなります。
弱い菌は死に、耐性菌だけが生き残ることで、耐性菌は誰も邪魔されず、増殖できてしまいます。

それは自然界だけでなく、私たち生物の体内でも同様のことが起こるということを知らなくてはなりません。

私たちの体内には、1〜1.5s、1000種類以上、その数は600〜1000兆個の腸内細菌が存在しています。
おおよそレンガ1個分に相当する大きさと重さとか。

私たちが抗生物質を飲むと、耐性菌以外の細菌は一掃し、耐性菌のみが生き残ります。
さらに腸内以外にも口の中、のど、気道などたくさんの細菌がバランスを取って生存し、それによって病原菌の侵入から私たちの身体を守っています。
それまで体内に住み着いていた細菌が全滅してしまい、新たな病原菌に感染しやすい状態になってしまいます。

抗生物質が誕生して50年、もはや魔法の薬ではなく、諸刃の剣になろうとしています。
こうした背景から、海外では「予防医学」へとシフトして行くのです。

この予防医学の考え方は今に始まった話ではありません。
東洋医学の世界ではずいぶん前より大切さを伝えています。
それが「未病」です。

食事、運動、睡眠など、日頃の生活に節度をもって生活を送ることを大切にするようにと。
それこそが生命力を高める方法だと・・・。
昔の人は良いこと言いますね!!!

話は戻って、病気は医者が薬で治すのではなく、日頃から病気にならないように、薬を必要としない肉体を作ろうということです。
病気になったら治すのではなく、自分で病気を未然に防ぐことがこれからの医療の在り方です。
※もちろん病気で必要なら薬は使います。

ではもう少し話を進めていきます。
予防を考えるにあたり、いくつかのポイントがありますが、まずは「生体防御力」を高めていくことです。

もともと備わっている生体防御力を最大限に常に発揮できるようしょうじゃないか!!!

そこで「プロバイオティクス」が出てくるんです。

体内、特に腸内にいる細菌たちを上手に利用し、また強化すること、つまり共生するすることで健康増進、病気の予防をしようというのがプロバイオティクスの考え方です。

プロバイオティクスの代表者は乳酸菌とビフィズス菌です。
いわゆる善玉菌ですね。

プロバイオティクスのまとめを図にしてみました。
腸内環境、プロバイオティクス、乳酸菌

病気や健康はもとより、アレルギー改善、回避もプロバイオティクスでできそうですね。

ではもう少し詳しく見ていきましょう。

腸内細菌には、人の健康に有用な「善玉菌」と健康に害を及ぼす「悪玉菌」の有名な2種類があります。
別の名前で「発酵型細菌」と「腐敗型細菌」とも言います。
善玉菌ではないものの、悪玉菌だとも断言しにくい、悪玉菌寄りの「日和見菌」がいます。
善玉菌はビフィズス菌、乳酸菌、悪玉菌にはウエルシュ菌、バクテロイデス菌、その中間層の日和見菌には大腸菌、腸球菌などがいます。
アレルギー、腸内フローラ、ビフィズス菌
理想の腸内細菌のバランスは善玉菌が多いに越したことはありません。

そもそも、おなかの中の赤ちゃんは無菌です。
生まれたときはじめて、赤ちゃんは菌と共生を始めます。

菌の侵入ルートは身近にあります。
・母親の膣
・空気中
・手足などの皮膚

膣の中には、デーデルライン桿菌という乳酸菌の一種が生存し、生まれてくるとき赤ちゃんが初めて触れる菌です。
その後、肺呼吸や授乳によってその他の菌たちに触れ、共存してくことになります。
私たちは無菌状態で生きていくことができず、これらの細菌たちと仲良く暮らしていくことが大切なのです。

出産後に早くも腸内フローラを作り始めていき、授乳中の赤ちゃんの腸内はビフィズス菌が大部分を占めていきます。
母乳にはビフィズス菌を増やす作用がありますので、いわゆる「プレバイオティクス」を行うことができます。

プレバイオティクスとは、
@消化管上部で分解・吸収されない
A大腸に共生する有益な細菌の選択的な栄養源となり、それらの増殖を促進する
B大腸の腸内フローラ構成を健康的なバランスに改善し維持する
C人の健康の増進維持に役立つ
の条件を満たす食品成分を指します。

ここでいう食品成分は食物繊維です。
特に水溶性食物繊維です。

プロバイオティクスの原理で考えれば、赤ちゃん、しかも母乳で育っている場合は、免疫を調整する力が大いにあるということです。

その後、授乳を終え、離乳食、普通食と進んでいくと、ビフィズス菌は減り、バクテロイデス菌が優位になっていきます。

そして腸内ではビフィズス菌たち善玉菌とバクテロイデス菌たち悪玉菌の攻防が常に行われ、勢力争いが勃発するようになります。

子供のアレルギーをなくすというテーマから考えると、やはり妊娠中からのケアが重要となることがわかります。

出産の時、赤ちゃんは母親の菌に触れるので、その菌のクオリティは大事です。
さらに出産時は母親の血液と赤ちゃんの血液や粘膜などが触れることになります。
その時、母親の持つアレルギーに関わる免疫グロブリン(IgE)が赤ちゃんに行くことも考えられます。

母親の膣の細菌だけでなく、血液や粘膜なども考慮しなくてはなりません。
できれば妊娠前から、せめて妊娠中はアレルギーの原因になるようなことは避けたほうがよさそうですね。

では、アレルギーとは一体なんでしょうか?

花粉症を例に考えていきます。

そもそもアレルギーとは、「抗原の再投与によって起こる免疫反応がその結果として、生体に正常よりも過敏な反応を示し、組織傷害をもたらす現象」を言います。
簡単に言うと「免疫過剰」の状態です。

アレルギーには種類があって、T型からX型の5種類に分類できます。
T型はアナフィラキシー型とも言われ、気管支喘息、花粉アレルギー、アトピー、鼻炎、腸管アレルギーなどがあります。
私たちが日常的に困っているアレルギーはこちらです。
ちなみにそれ以外のアレルギーには溶結性貧血、白血球減少症、SLE、甲状腺機能亢進症などがあります。

ではT型アレルギーを考えましょう。
なぜ花粉症の人とそうでない人がいるのでしょう?
花粉が悪いのか、それとも人が悪いのか?

東京都に限ると、東京都は花粉が減っています。
それでも花粉症に悩んでいる方は多いのです。

私が子供の頃、花粉症の人は少なかったという印象ですが、あの当時に比べ、花粉が進化したとは思えませんね。
結局、あの当時と変わらない花粉に、人間が過剰反応しているだけです。

花粉が、ただのホコリで、くしゃみが出るわけではありません。
※もちろんそういう時もあるでしょう

鼻や目、のどの粘膜に抗体(IgE)が肥満細胞と結合した状態で存在し、抗体と花粉が触れると、肥満細胞からヒスタミン分泌されて症状が出ます。

この抗体があるかないかで、花粉症かどうか決まるわけです。

抗体ができるには、体内に一度入ったことがあり、リンパ球が抗体を作り、また記憶しています。
鼻や目、のどにIgEと肥満細胞がスタンバイし、花粉が来ると反応が起こるのです。


1型アレルギー、花粉症、リーキーガット、セリアック、ビフィズス菌

そもそも花粉は体内に入ることなどないはずなんです。
花粉に限らず、大きい物は入れないはずなんです。

この話をするということは、腸が関係してきそうだということは想像できますね!!!

そうです。

腸から体内に取り込まれ、抗体が作られるんです。

これをセリアック病、リーキーガット症候群といいます。

腸には小さな穴が開いていて、食べ物が小さく分解され、その穴を通り、吸収されます。
しかし、その小さな穴が広がってしまうことがあるというのです。

この穴が広がるには、腸内環境の悪化が原因といわれています。

母親の血液中にあるアレルギーの抗体が赤ちゃんに行くことがあれば、まだ無垢な赤ちゃんもアレルギーの素質を持ってしまうことになります。

【子供のアレルギーを予防したい・改善したい-まとめ-】
・過度な除菌、抗菌はしないこと
・妊娠中から乳酸菌、ビフィズス菌を増やすこと
・プレバイオティクスに必要な食品を摂ること
・乳酸菌やビフィズス菌たちを殺す抗生物質の多用は控えること
・腸の穴を広げるような食べ物は控えること

【乳酸菌、ビフィズス菌を増やすには】
・発酵食品を摂取する
・数千億の乳酸菌をサプリで摂る
・水溶性食物繊維(納豆、押し麦、かんぴょうなど)を積極的に摂る

【腸内の穴を広げない方法】
・精製糖質は避ける
・小麦は避ける
・アルコール、カフェインの過剰摂取
・食品添加物、農薬を避ける
・慢性的なストレスを溜めない
・活性酸素を作らない
・非ステロイド系抗炎症剤、制酸薬、ステロイド、抗生物質、ピルなどを控える

治療で必要な場合もありますので避けられない場合もあるかと思いますが、不用意な摂取は避けたいです。

自分で回避できる部分は大いにあるかと思います。
できる限りのことをしましょう!!! 銀のすず



トコちゃんベルについて


トコちゃんベルトって?
トコちゃんベルト、骨盤矯正、流産防止
ご妊娠中の方は、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
体の真ん中で姿勢を支える大切な骨盤。その骨盤を支えてくれる骨盤ベルトの一つです。
トコちゃんベルトには大きく3種類あります。
  ・トコちゃんベルトT・・・骨盤の前側(恥骨)の痛みに。妊娠中。
・トコちゃんベルトU・・・恥骨の痛み、腰の痛みに。妊娠中?産後。
  ・トコちゃんベルトV・・・腰痛、骨盤の歪みに。妊娠中は使えません。


なぜトコちゃんベルトがおすすめなの?
 妊娠するお母さんの体にはあらゆる変化が起こります。普段はない特別なホルモンも分泌されて、妊娠を維持し、お腹で赤ちゃんを育む仕組みがととのうのです。
その一つに「リラキシン」というホルモンがあります。個人差はありますが、だいたい9週頃から分泌されはじめ、骨と骨をつなぐ靭帯を緩める働きをします。
骨盤にも靭帯があり、これらが緩むことで大きくなっていく子宮のスペースを確保して赤ちゃんの成長に対応するのです。
ただ、このようにして体型や姿勢が変わると、それまでとは違うところに負担がかかるため、痛みや違和感が起こりやすくなります。
緩んだ骨盤を支えようと、おしりまわりや背中の筋肉たちがうんと頑張って、悲鳴をあげている状態です。


そこで登場するのが骨盤ベルトです。

ベルトの力で外側から骨盤を支えてあげることで、めいっぱい緊張している筋肉たちを助けてあげるイメージです。骨盤ベルトには様々な種類がありますが、中でも固定力が高いと言われているのがトコちゃんベルトです。
トコちゃんベルト、骨盤、早産防止

いつから着けるの?
腰痛がある場合はもちろん、骨盤を支えてあげるという意味ではご妊娠中のどの時期も着用していたほうが安心です。
ただし、つわりのある初期などは、軽い締め付けでも気持ち悪さが増してしまうことがあるので無理して着ける必要はありません。
だんだんお腹が目立ってくる安定期を過ぎたあたりや20週後半くらいから着け始める方が多いです。通常分娩の場合は36週まで着けて、正期産に入る37週以降は痛みがなければベルトを外して出産に備えましょう。
また、産後はすぐに着けられます。帝王切開の場合は傷口が落ち着くまで1ヶ月ほど待ってから着けましょう。


産後の骨盤矯正について
産後にも骨盤ベルトは必需品です。出産が終わると、今度は赤ちゃんのお世話や家事などでなかなか自分の時間が持てなくなりますよね。ベルトの着用さえ手間に感じ、いつの間にかタンスの奥底へ・・・というお話をよく聞きます。
でも、産後に骨盤を整えることはとても大切なのです。
妊娠中に開いた骨盤を締めてヒップサイズや体型を戻す、というのも理由の一つです。緩んだ骨盤が再び固まるのは産後3ヶ月?6ヶ月頃までの間。スタイルを戻すには、この期間がチャンスです。集中的にケアをしましょう。


また、産後1から2ヶ月ほどは骨盤がゆるゆるの状態です。そんな状態の骨盤で、日に日に成長して重くなる赤ちゃんのお世話をしなくてはいけないので、足腰への負担が非常に大きいのです。腰痛予防のためにも骨盤ベルトを着けておいたほうが安心です。

  さらに大切な理由は、骨盤の歪みが内臓機能に影響を与えるということです。骨盤は、上半身を受け止めて下半身を支えるとともに、その中に子宮や腸、膀胱などの臓器を収める器のような役割をしています。その器が緩んでいたり歪んでいては、内臓があるべき位置に保たれず本来の機能を果たせなくなってしまうのです。
骨盤の歪みが便秘や生理不順、不妊症などの原因になるとも言われています。

産後の半年を逃したら、もう一度骨盤を緩めるにはもう一度妊娠するしかありません。この機を逃さず、骨盤ベルトを巻いてしっかりケアしていきましょう。
銀のすず



妊娠中の頭痛‐痛み止めも飲めないつらさ‐

妊娠初期に起こる不定愁訴の一つ、頭痛。
多くの方が悩まされるつらい症状です。
妊娠してなければ、痛み止めを飲むところでしょうが妊娠しているとなかなか心配で簡単には飲めません。
マタニティ、頭痛、片頭痛
結果、妊婦さんは我慢する羽目になるわけです。

そこで何とか妊娠中の頭痛を回避することはできないのか、考えていきましょう。

種類:片頭痛、緊張性頭痛、群発頭痛

緊張性頭痛は、その名の通り、うつむき姿勢や過度な緊張、ストレスなどが重なって起こると考えられています。
「ヘルメットをかぶったような」と表現されます。
動いて痛みがひどくなることはありませんが、肩や首の強いこり、めまい、ふらつき、全身のだるさなどを伴うこともあります。
目の疲れ、精神的ストレス、長時間の同一姿勢(パソコン・スマホなど)などが原因です。
首や肩の凝りも強く、妊婦さんに限らず、誰にでも起こる症状です。

群発頭痛は、ある時期に集中して起こり、男性に多くみられます。
目の奥がえぐられるような痛みが特徴で、アルコールがきっかけになります。
耐えられないほどの痛みといわれ、あまりの痛みにじっとしていることができず、痛みを紛らわせるために動き回らずにはいられない、ひどいときには痛みのあまり頭を壁に打ちつけるという人もあるようです。
必ず片側で、痛みと同じ側の目の充血、涙、鼻水・鼻づまり、額の発汗などの自律神経症状があらわれます。
これは妊婦さんにはあまり見られないかもしれません。

片頭痛は、片側あるいは両方のこめかみから目のあたりにかけて、脈を打つように「ズキンズキン」と痛み、体を動かすと頭痛がひどくなることが特徴です。
多くの頭痛患者さんはこの頭痛で病院に通うようです。
この片頭痛は女性に多く、妊婦さんも多く起こります。
ただし、どの頭痛も、誰にでも起こりうるものだということは知っておいてください。

妊娠中に多くみられるのは、緊張性頭痛と片頭痛の2つです。

どのように起こっているのかを知ることは、どのような対策を取ればよいかがわかります。

緊張性頭痛は、原因である目の疲れや精神的ストレス、長時間の同じ姿勢に注意することが大切です。
そうは言っても、つわりで動けない、切迫気味で動けない、お腹が大きくて動くのが大変なことも多いでしょう。
結果、妊娠中はどうしても緊張性頭痛に悩まされてしまいます。
緊張性頭痛と上手に付き合うには、マッサージ、入浴などでリラックス、そしてほぐしていくことが効果的です。
ただし、妊娠中は長風呂で血行不良をさらに招く恐れがありますのでご注意ください。

片頭痛は、血管の拡張で起こります。
妊娠中、黄体ホルモン(プロゲステロン)が血管拡張作用があり、また妊娠によって血液量の増加が起こります。
それに伴い、血液が大量に流れるわけです。
結果、片頭痛が起こります。
血管が拡張するのも、血液が増えるのも仕方ないですが、上手に付き合うことはできます。
血管拡張をさせない、そして血管を収縮させることが大切です。
血管を拡張させないようにするには、温めない、リラックスしないこと。
血管を収縮させるには、冷やす、緊張させること。
ようは交感神経を優位にすることが大切なんです。

緊張性頭痛と片頭痛は、同じ頭痛と言えども全くと言っていいほど処置が違いますので、ご注意ください。
妊婦、頭痛、入浴

頭痛の状態を区別して、マッサージと鍼を上手に使ってつらい頭痛から解放されましょう。
銀のすず



妊娠中の肌荒れ‐かゆみが止まらない‐

妊娠中にかゆみに襲われる方がたくさんいらっしゃいます。
アトピーがあるわけでもないのに、かゆくてかゆくて仕方がありません。
妊娠していなければ、かゆみ止めの塗り薬をつけるのですが、妊娠中は怖いと思う方も少なくありません。

そもそもなぜかゆみが起こるのか考えていきましょう。
肌荒れ、妊娠線、乾燥肌、かゆみ
かゆみは、「引っ掻きたくなるような不快な感覚」と定義されますが、実は、かゆみは体を守る防衛反応のひとつです。
皮膚に異物が付いた際に、かゆみを感じることによって、異常が起きている場所を私たちに知らせ、その異物を掻いて取り除こうとする行動を起こすことから、かゆみは一種の生体防御反応であると考えられています。
最近の研究では、吐き気と吐くことに関係する仕組みと、かゆみと掻くことに関係する仕組みが似ていると考えられています。
どちらも異物を身体から取り除くという反応が似ているからですね。

かゆみの刺激は神経を伝って脳へと行き、感じます。
私が勉強した時は、『痛みの神経が感じる弱い痛みがかゆみである』と習いました。
痛みの神経はAδ線維、C線維を使って感じ、Aδ線維は鋭い痛み、C線維は鈍い痛みを伝えます。
同じAδ線維、C線維の中でも、かゆみを感じる別のAδ線維、C線維があると考えられています。

メカニズムを簡単に図にしてみました。
乾燥、かゆみ、マタニティ
・皮膚に刺激が入る
・皮膚からかゆみ物質が出る or 肥満細胞からかゆみ物質が出る
・感覚神経のC線維(一部Aδ線維)を使って、脊髄、脳へと伝わる
という流れで、『かゆみ』を感じるのです。

かゆいとき、ボリボリ引っ掻いてしまいますよね?
掻いちゃダメといわれながらも掻いちゃいます。

もはやこれは反射ですが、引っ掻くとなぜかかゆみが軽減されるのです。

それはこういうことですね。
『かゆみは、痛みで抑制できる』ということです。
もちろん、その場しのぎの方法なので、引っ掻けばよいというわけではありません。

引っ掻くことで起こる悪循環も知っておきましょう。
かゆみ、痛み、乾燥、マタニティ
あえて図にする必要はないかと思いましたが、一応載せておきます。
分かっちゃいるけどやめられません・・・。
バリアがなくなれば外部からのアレルゲンだけでなく、微生物、さらには寒さなどの刺激の影響も受けるでしょう。

ここまでは一般的なかゆみについて書きました。

これからは妊婦さんを中心に考えていきます。

そのためにはいくつかの特徴を知っておく必要があります。
・妊娠中は高温期である
・妊娠中は血液をたくさん作っている
・妊娠すると排泄力が低下する
・妊娠すると太る(皮膚が引っ張られる)
・妊娠中はホルモンバランスが普通じゃない

これぐらいを理解しておくと良いかと思います。

そもそも高温期ですので、体温が高く、37度を超えてくる人もいます。
つまり暑いので毛穴も開きやすく、発汗量が増え、皮膚の水分が減る可能性が高い。

血液を作っているので、全身の水分を持っていかれます。
つまり最優先は血液を増やすことで、そのほかの皮膚や髪の毛、腸、目、鼻、のどの粘膜から水分が取られる可能性があります。

妊娠すると赤ちゃんを外へ出してはいけないと、全体的な排泄力が低下し、溜め込む時期です。
むくみも気になるということで、水分補給を怠ってしまうと、老廃物がたまり、ドロドロし、皮膚をきれいな水が潤せないことが考えられます。

足や腕のサイズが急激に大きくなると、皮膚は引っ張られ、細胞の水分たちは外気にさらされ、水分を奪われます。

これもすべてホルモンの仕業です。
妊娠するということは、おなかの赤ちゃんが最優先であり、ママの皮膚の状態など後回しになってしまいます。

分からなくはないが・・・ママだって頑張っているんだ!!!
乾燥、かゆみ、マタニティ

そこで対策を練りましょう。

かゆみを抑える方法として
・冷やす
・保湿する
・リラックスする

乾燥を防ぐ方法として
・水分補給
・急激に太らないようにする

ご自宅でできる方法とすれば、冷やすことと、保湿すること、水分補給です。
まずは、この方法を取り入れてみてください。

水分は、温かくなくても大丈夫です。
冷たくても、赤ちゃんには何の問題もないからまずは量を摂りましょう。

冷やすのも、先ほどの絵でも紹介したかゆみの神経は真皮という場所にあり、しょせん皮膚にあります。
皮膚を冷やすだけですのでご安心ください。
また、入浴するとかゆみが強く出ますのでご注意ください。
皮膚に神経ありますから、皮膚刺激はかゆみが出ます。
銀のすず



妊娠による子宮の大きさと位置

妊娠前の子宮はニワトリのたまごの大きさと教科書には書かれています。
前長7p、70gぐらい。
子宮の大きさ、ニワトリの卵、銀のすず
比較的小さいですね。
この小さな子宮が妊娠後期には1000g、子宮腔36pにも大きくなります。
3000gの赤ちゃんと胎盤、羊水、へその緒などの胎児付属物も含むのでこの大きさは当たり前ですね。

子宮の形は少しだけ曲がっています。
子宮の大きさ、妊娠による変化、マタニティ、銀のすず
それぞれに名前が付いていますが、子宮頸部と言えば『子宮頸がん』、子宮体部と言えば『子宮体がん』、産科的内子宮口と言えば『出産』です。
赤ちゃんを収めるため、子宮の各部位はどんどん大きくなります。

ざっくりと妊娠週数と子宮の大きさ、子宮の底の高さをご紹介します。
妊婦、マタニティ、銀のすず
妊婦さん、または妊婦さんのケアをする人はこれをイメージしてお腹を触るとよいでしょう!!!

分からないことがあれば相談ください!!! 銀のすず



妊娠による循環血液量の変化

妊娠すると、血液が増えます。
どのくらい増えるかというと、1.5倍から2倍程度増えるといいます。
おそらく減ることがあったとしても、増えることって人生であまりないことです。

血液量は、体重の13分の1、女性と子供では7%、男性で8%といわれています。
体重で換算すると、50sだと3.6リットルの血液を持ちます。
※13分の1、血液比重1.055で計算

血液にはたくさんの物質が溶け込んでいますが、何が入っているのでしょうか?
血液、貧血、妊婦、ホルモン
血液を分けると、血漿と血球に分かれます。
血球(45%)はシンプルに、赤血球と白血球、血小板に分けられ、白血球はさらに好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球に分けられます。
血漿(55%)は、水分(91%)、タンパク質(7%)、脂質(1%)、糖質(0.1%)、老廃物、電解質(0.9%)からなります。
水分がとても多いことがわかりますね。

これだけ充実した血液は、私たちが生きていくうえで欠かせないものです。
妊娠して、お腹に赤ちゃんを宿すと、新しい生命に栄養を送らなくてはなりません。
そのため血液は増える必要があるのです。
銀のすず、マタニティケア、妊娠高血圧症候群

妊娠すると
・赤血球が20%増加
・ヘモグロビン量が10%増加
・血漿量が50%増加
・白血球が軽度増加

と増加傾向となりますが、大部分が水分である血漿が増えることで減少するものもあります。
薄まってしまうといったほうがいいでしょう。

・ヘマトクリット値は5から16%減少
・タンパク質減少
薄まってしまうことで、妊娠中は貧血の方が多くなります。

妊娠することで、血液が増えるには増えますが、増えるにはそれぞれ材料が必要となります。

水分が増えるので、もし妊娠前と同じような水分摂取をしているのであれば、足りず、他の場所から水分を導くでしょう。
例えば腸の中から水分を引っ張れば便は硬くなり、便秘になるでしょう。
皮膚や髪の毛、目、鼻、のどにある水分も取られていくかもしれません。

赤血球は細胞ですので、細胞の構造に必要なタンパク質や脂質、ヘモグロビンの材料である鉄分、タンパク質も必要です。

私たちは食事からのみ栄養を補給します。

妊娠中はもとより、妊活中から妊娠中を想定して栄養補給に励むことも妊娠を安心して過ごすための方法です。

この変化はすべて赤ちゃんを育むためのものです。
元気な赤ちゃんを育てたいとお考えであれば、しっかりと食事を考えていきましょう。

増えた血液に対応すべく、心臓もまた仕事量が増えます。
通常、心臓は一度の拍出で70ml/dlを押し出します。
1分間で80回だとすると70ml×80回=5600ml、5.6リットルの血液を全身に送ることになります。
血液が1.5倍から2倍も増えた妊娠中は、心臓の働きは大変なことになるというのは想像できます。
単純計算でも、1分間に8から10リットルもの血液を送ることになります。
血液量、高血圧、マタニティ、妊娠、銀のすず
そんな大量の血液を血管に送るわけですが、実は血管もまた太く拡張します。
プロゲステロンによる血管拡張作用が働くため、心臓から送り出される増えた血液をしっかり血管に流すことができます。
もし、血液が増えて心臓の仕事が増し、血管が広がらなかったら『高血圧』です。

妊娠による変化は、身体にとても負担が多いということがわかりました。
血を作って、増やさないといけないし、作った血を送らなくてはいけないし、妊娠というのは本当に命がけだと思います。

どうぞ妊婦さんを労わってあげてください。

何かお困りのことがありましたらご相談ください。
銀のすず



出産病院のご紹介

ここでは東京、神奈川、千葉を限定して当院に良く通われている方たちが通っている病院をご紹介します。
出産の方法にも差があるようですのでここで紹介していきます。
出産費用もわかる範囲でざっくりと書いていきます。

山王病院


誰もが一度は耳したことがあるお産病院、御三家の一つ、山王病院。
無痛分娩、セレブ病院としても有名で、著名人の多くはこちらで出産しているといわれています。
駐車場には庶民では買えない高級車が止まっていて恐れ多くなるとか。
私も何度か行ったことがありますが、まず部屋の入り口に患者名はなく、ナースステーションに行き、名前を書き、案内されます。
数年前にバースセンターができ、新しくなりました。
食事は美味しく、一度お茶菓子を食べたことがありますが、美味しかったです。
出産費用は150万以上といわれています。


聖路加国際病院


こちらも御三家の一つ、聖路加国際病院の産科です。
以前は自然分娩のみでしたが、数年前より無痛分娩を開始しました。
こちらの病院には助産院が併設されていて、条件に合えばこちらでの分娩も可能です。
ずいぶんと値段も違うようですが、異常があった場合は本院での出産となります。
NICUもあり、大きな病院なので安心です。
我が家でもお世話になりましたが、小児かも充実していて産後も安心です。
出産費用も110万円を超えるようです。


愛育病院


こちらも御三家の一つ、愛育病院です。
以前は自然分娩のみでしたが、転院してから無痛分娩を開始しました。
こちらはかなり厳しい病院ということで知られていましたが、今はとてもやさしい病院です。
新しい病院なので、きれいで、しかも山手線沿線ということもあり、とてもアクセスが良く人気な病院です。
神奈川や千葉、埼玉から、海外の方も多いように感じます。
技術は申し分ありませんし、NICUもあるので安心です。
我が家もこちらの病院で出産しました。
出産費用も100万円を超えるようです。


日赤病院周産母子・小児センター


山王病院や愛育病院などで対応のできない場合などハイリスクな妊婦さんが多く通われている病院です。
自然分娩、水中分娩、Vバックなどをしています。
母乳育児を推奨しています。
一度、分娩に立ち会ったことがあるのですが、きれいな病院でした。
ただ広尾駅からは坂でアクセスは良くありませんが、恵比寿駅や渋谷駅からのバスが便利です。
技術は言うまでもなく最高です。
部屋によっては富士山が見えるとか・・・。
出産費用は70万円ぐらいです。


成育医療研究センター


この病院は、無痛分娩をしています。
特に小児科はずば抜けているという話を聞きます。
胎児に不安があるケースはこちらに行かれる方が多いそうです。
頭の形外来があり、ヘルメット療法をしています。
出産、不妊など婦人科にも力を入れているようです。
場所は世田谷にあり、車だと通いやすいです。
出産費用は80万円(無痛分娩費用なし)ぐらいです。


順天堂医院


最近、こちらで出産する方を多く聞きます。
無痛分娩をしていることと、大学病院ということ、女性医師が多いことなどが理由でしょうか。
きっとバランスの良い病院なのかもしれません。
ただこちらで出産した方が口をそろえて言うのは、食事がまずい。
食べたことがないので何とも言えませんが、上にはレストランがありますし、外で買ってくれば済む話のような気がします。
出産費用は80万円(無痛分娩費用なし)ぐらいです。


東京慈恵会医科大学附属病院


こちらも大学病院であること、無痛分娩をしていることが特徴でしょう。
不妊治療、不育症も行っているので、その流れのまま出産する方も多いと思います。
アクセスは御成門や新橋なので悪くないです。
里帰り出産にも対応しているのがいいですね。
出産費用は80万円(無痛分娩費用なし)ぐらいです。


済生会中央病院


こちらは2017年にリニューアルしました。
セミオープンシステム、無痛分娩、そして産後のショートステイを特徴としています。
場所は港区の東京タワー近く、駅は大江戸線赤羽橋です。
通われている人は帰りに麻布十番に行ってカフェに行くそうです。
出産費用は70万円(無痛分娩費用なし)ほどです。


田中ウィメンズクリニック


こちらは自由が丘にある無痛分娩で有名なクリニックです。
ベッド数も少ないのですが、昔から完全無痛をする施設です。
院長先生がご高齢であると、一人目を出産された方が急いで二人目を妊娠し、駆け込み出産をする任意のクリニックです。
1階が産科の外来、2階分娩、3階食事やリネン、5階ヨガスタジオとなっています。
出産費用は90万円ほどです。


東京衛生病院


こちらは杉並区にあるとても歴史のある病院です。
無痛分娩をしています。
母乳育児にも力を入れている病院です。
出産費用は80万円(無痛分娩費用なし)ほどです。


五の橋産婦人科


こちらは江東区亀戸にある産婦人科です。
自然分娩、母子同室で安全な出産を目指します。
食事が美味しいと評判です。
出産費用は65万円と比較的リーズナブルです。


東京都立墨東病院


東京都周産期医療センターとして救急搬送されてくる妊婦さんを対応している病院です。
たしかハイリスクじゃないと出産できないというのを聞いたことがあります。
緊急搬送のみ受け入れているようです。


東大病院


文京区本郷になる病院です。
セミオープンシステム、無痛分娩をしています。
母子同室を基本としています。
母体・胎児集中治療室(MFICU)完備です。
費用は60万円(無痛分娩費用なし)ぐらいでしょうか。


東京女子医科大病院


こちらは新宿区、駅は曙橋、若松河田、牛込柳町が最寄りです。
無痛分娩、MFICU(母体胎児集中治療室)、NICU(新生児集中治療室)を完備。
総合周産期母子医療センターのため、最終的に搬送される病院です。
費用は65万円ほどです。


東邦大学 大森病院


大田区、蒲田駅近くの病院です。
総合周産期母子医療センターですので、緊急搬送されます。
NICU(新生児集中治療室)、GCU(新生児後方病室)、MFICU(母体胎児集中治療室)を完備しています。
自然分娩をしています。
費用は60万円ほどです。


昭和大学病院


品川区旗の台にある大学病院です。
NICU(新生児集中治療室)、GCU(新生児後方病室)、NFICU(母体胎児集中治療室)を完備しています。
自然分娩をしています。
費用は60万円ほどです。


昭和大学江東豊洲病院


江東区豊洲にある病院です。
第一子目は自然分娩ですが、二人目からは無痛分娩が可能です。
NICUも完備してあり安心です。
費用は60万円ほどです。


育良クリニック


中目黒にあるクリニックです。
以前は代官山にありましたが移転しました。
私の第1子目は育良クリニックで生まれています。
自然分娩や水中分娩もあるようです。
費用は65万円ほどです。


板橋中央総合病院


板橋区小豆沢にある総合病院です。
無痛分娩を行います。
費用50万円(無痛分娩代を除く)ほどでリーズナブルです。


NTT東日本関東病院


品川区東五反田にある病院です。
自然分娩をメインで行うようです。
料金は50万円ほどです。


葛飾赤十字産院


葛飾区立石にあり、赤十字系列なので自然分娩を行う病院です。
母乳育児、母子同室なども特徴です。
NICUを完備しているので産後も安心です。
費用は60万円ほどです。


慶応義塾大学病院


不妊治療から出産まで行います。
最近、こちらで出産する方の話を聞きます。
無痛分娩もあり、NICUもあり安心な病院です。
料金は70万円(麻酔代は含まれず)ほどです。


厚生中央病院


目黒区三田、恵比寿駅にある総合病院です。 自然分娩をするようです。 費用は50万円ほどです。

JR東京総合病院


渋谷区代々木、新宿駅にある病院です。
自然分娩を行う病院です。
里帰り出産を受け入れています。
費用は60万円ほどです。


順天堂大学医学部附属浦安病院


浦安市富岡、新浦安駅にある病院です。 無痛分娩、NICUもあり安心な病院です。 費用は60万円ほどです。

順天堂大学医学部附属練馬病院


練馬区高野台にある病院です。 無痛分娩、NICUもあり安心な病院です。 費用は60万円ほどです。

三枝産婦人科医院


江戸川区西葛西にある病院です。
VBACを実施しているので、帝王切開後に経腟分娩できます。
無痛分娩、母子同室が特徴です。
料金は50万円(麻酔代金は含まない)ほどです。


清水産婦人科クリニック


江戸川区の平井にある病院です。
無痛分娩が特徴です。
料金は50万円(麻酔代金は含まない)ほどです。


成城マタニティクリニック


世田谷区成城ににあるクリニックです。
無痛分娩を取り入れているという特徴があります。
料金は60万円(麻酔代金は含まない)ほどです。


聖母病院


新宿区中落合にある昭和初期から続く歴史ある病院です。
無痛分娩を取り入れていますが、24時間対応しておりません。
料金は70万円(麻酔代金は含まない)ほどです。


永寿総合病院


台東区上野にある総合病院です。
できるだけ自然な分娩を行うようです。
料金は45万円ほどだそうです。


大森赤十字病院


大田区中央にある病院です。
赤十字特有の自然分娩、母乳分娩、母子同室が特徴です。
料金は43万円とリーズナブルです。

荻窪病院


杉並区今川にあるアットホームな病院です。 自然なお産を目指しています。 料金は50万円ほどです。

木下産婦人科医院


葛飾区東堀切、お花茶屋駅にある病院です。
自然分娩、帝王切開をします。
里帰り出産を受け入れています。
料金は40万円ほどです。


杉山産婦人科


世田谷区代田、60年の歴史がある病院です。
無痛分娩ができます。
費用は大部屋で75万円から、個室で90万からです。


帝京大学医学部附属病院


板橋区加賀、埼京線十条駅、板橋本町駅にある病院です。
胎児集中治療室(MFICU)、新生児集中治療室(NICU)が備わっているハイリスク妊娠に対応しています。
無痛分娩はなさそうです。
費用は50万円からです。


東京医科歯科大学医学部付属病院


文京区湯島、御茶ノ水駅にある病院です。
自然分娩、帝王切開をしています。
里帰り出産を受け入れているようです。
費用は40万からです。


東京医療センター


目黒区東が丘、駒澤大学駅にある病院です。
新生児集中治療室(NICU)があり、自然分娩、帝王切開をしています。
出産費用は50万円からです。


東京北医療センター


北区赤羽、赤羽駅にある病院です。
自然分娩、帝王切開、水中分娩を行います。
出産費用は60万円ほどです。


東京都立広尾病院

渋谷区恵比寿、広尾駅にある病院です。
自然分娩、帝王切開をします。
出産費用は40万円からとリーズナブルです。


東京労災病院


大田区大森南、蒲田駅にある病院です。
この病院の特徴は、「つむぎ助産院(院内施設)」で出産することです。
出産費用は60万円からです。


虎の門病院


港区虎ノ門、虎ノ門駅にある病院です。
建て直して綺麗になったそうです。
自然分娩、帝王切開をしています。
出産費用は50万円ほどです。


東京マザーズクリニック


世田谷区上用賀、用賀駅にある病院です。
無痛分娩をしています。
里帰り出産を受け入れています。
出産費用は100万円ほどです。


東峯婦人クリニック


江東区木場、木場駅にある病院です。
自然分娩、帝王切開をしています。
里帰り出産、帝王切開後の経腟分娩(VBAC)をしています。
出産費用は55万円からです。


練馬総合病院


練馬区旭丘、江古田駅にある病院です。
自然分娩、帝王切開を行います。
里帰り出産を受け入れています。
出産費用は大部屋で55万円から、個室は61万円からです。

三井記念病院


千代田区神田和泉町、秋葉原駅にある病院です。
自然分娩を行います。
費用は60万円ほどです。



産後の骨盤矯正

巷では、骨盤矯正の看板やチラシをよく目にします。
骨盤矯正とはどんなものなのでしょうか?
骨盤について正しい理解をしておきましょう。

解剖学では、骨盤は寛骨、仙骨、尾骨で構成されています。
寛骨は、腸骨、恥骨、坐骨が17歳頃に一体化して1個の寛骨となります。
仙骨は、5個の仙椎が癒合して1個の仙骨となります。
尾骨は、3-6個の尾椎が部分的にあるいは全面的に癒合して尾骨となります。

骨盤が一つになるにはそれぞれの骨を連結しなくてはなりません。
その連結には「恥骨結合」と「仙腸関節」、「仙骨と坐骨をつなぐ靱帯」があります。

(1)恥骨結合は左右の恥骨が向かい合ってできる連結を指します。
恥骨結合は半関節といい、少しだけ動くことができます。
また構造的には線維軟骨関節といい、恥骨間円板というクッションが存在します。
この関節を固定するために、上恥骨靱帯と恥骨弓靱帯で補強しています。
骨盤矯正、産後の骨盤、尿漏れ
ちなみに妊娠によって胎盤や卵巣から分泌される「リラキシン」は恥骨結合を緩めます。

(2)仙腸関節は仙骨と腸骨の連結を指します。
仙腸関節は平面関節といい、恥骨結合よりさらに少しだけ動きます。
およそ3〜5mm動くともいわれています。
構造的には線維軟骨関節といい、滑液を含む関節腔があり、関節運動を滑らかにします。
この関節を固定するために、骨間仙腸靱帯、前仙腸靱帯、後仙腸靱帯でがっちり固定されています。
恥骨結合、仙腸関節痛、腰痛
仙腸関節は体幹の重量を受け、支え、下方に伝達します。
とても負荷の多い関節のため、仙腸関節はあまり動かないように制限されています。
女性では月経周期によって動きの増減があるといわれています。
また妊娠、出産、産後に仙腸関節への負担は増えます。
さらに片足に負担をかけすぎることで、仙腸関節の負担となり、痛める原因にもなります。
股関節、仙骨、骨盤

(3)仙骨と坐骨をつなぐ靱帯には、仙結節靱帯と仙棘靱帯があります。
上半身からの体重負荷は仙骨の回転によって分散されますが、この回転を支えるのが強力な仙結節靱帯と仙棘靱帯です。
仙結節靱帯、仙棘靱帯、坐骨、仙骨、骨盤矯正

骨盤は思春期になると男女差ができてきます。
その理由はもちろん、女性は妊娠出産、男性は重い体重や肉体労働のためです。
女性の骨盤は、比較的脆弱、広い、横広がりハート状、仙骨は幅広で短く、坐骨結節は外方に向き、恥骨結合の高さは低くなどの特徴があります。
産道、軟産道、骨産道

骨盤のイメージはできたでしょうか?
そんな骨盤の役割を考えていきましょう。

1.脊柱に伝えれる体重を支持し、二足直立位では負荷を脊柱から大腿骨に、坐位では負荷を坐骨結節に伝達します。
簡単に言うと、上半身を支え、立っている時は太ももに体重を逃がし、座っている時はお尻の骨に体重を逃がすということです。

2.体幹・下肢の筋肉の付着部
腹筋や大腿四頭筋など多くの筋肉が付着しています。
大腿四頭筋、大腿二頭筋、梨状筋、腰痛

3.骨盤内臓を容れ、保護します。
女性であれば、直腸、膀胱、尿道、子宮、卵巣が骨盤内にあります。
骨盤内臓、生殖器、卵巣、子宮

ここからは妊娠と骨盤の話になります。
妊娠していないときの子宮は「鶏卵大」、卵巣は「親指大」の大きさです。
妊娠によって胎児が成長し、臨月には3000gほどに成長します。
重さは50g程度の子宮も、臨月には1000g、つまり20倍の重さになります。
容積に至っては、100倍ほどとなります。
想像ができませんね。
大人の頭よりも大きくなります。

このように大きくなった子宮と赤ちゃんも骨盤の上に載っている、収まっている状態です。
だからこそ、骨盤は広がらなくてはなりません。

そして成長した赤ちゃんは骨盤の一番下にある産道を通り、誕生してきます。

妊娠前、妊娠していない場合はほんの数mmしか動かない、ほとんど動いていないといってもよいレベルの骨盤ですが、妊娠によってあるホルモンによって骨盤が緩み始めます。

そのホルモンをリラキシンといい、卵巣や胎盤から分泌されます。
このホルモンが恥骨結合に働きかけ、靱帯を緩め、骨盤腔を広げてくれます。
リラキシンはその他の靱帯も緩ませるとも言われていますので、結局は全体的に緩めてしまうのでしょう。
リラキシンは妊娠から出産まで分泌されます。
出産時に骨盤は最大限に緩み、その後、約半年で妊娠前までとはいきませんが、元に近い当たりまで戻ります。
こうして骨盤は再び、強固な構造となります。

ただし、先述しましたが、骨盤はいくつかの骨が合わさったものですので、リラキシンによって不安定になり、さらに産後は骨盤内に赤ちゃんがいないため、空洞となります。
骨盤が緩んでいる状況で、骨盤内は空っぽで、ある程度の重さのある赤ちゃんを抱っこする育児が待っていることを考えると、いかに不安定な環境か想像がつくでしょう。

不安定な骨盤は、半年後に固まり、動かなくなります。

人生において、積極的に人体が骨盤を緩めるタイミングは妊娠中のみとなります。

もし歪んでいる状況で骨盤が固まったらどうなるでしょうか?

・体のバランスが悪くなる
・筋肉が偏る
・内臓の位置が変わる

以前にはなかった肩こりや腰痛が起こる。
肉の付き方が変わるので、パンツがきつい、似合わない。
便秘になった。
生理不順になった。
体重が減らない。
排卵しにくい。
妊娠しにくい。
更年期障害が重い。

などが推測できます。

このような可能性を考えると、産後の骨盤矯正がとても大切なことがわかります。
しかも、期限は産後半年。
育児も大変かと思いますが、未来のことを考えると骨盤矯正をする意義があります。

そこで、どのように骨盤矯正をすべきでしょうか?

実践編です。
・骨盤ベルトをしましょう
・腹筋や太もも、お尻の筋肉を使いましょう
・おむつ替えや沐浴は高いところで行いましょう
・前傾姿勢ばかりは控えましょう
・腹圧を高める動作をしましょう
・体力を回復するために良質な食事を摂りましょう

さらに、プロのところで骨盤調整をしてもらいましょう。
手技で骨盤矯正するのも良いでしょう。
ブロック(カイロプラクティック)を使うのも良いでしょう。
機械を使って骨盤矯正するのも良いでしょう。

ぜひ、産後の方には骨盤矯正をおすすめいたします。

銀のすず



産後の抜け毛

出産、お疲れさまでした。
大変だったでしょう。
女性にばかり負担をかけて申し訳ありません。
大変な出産を終え、さらに大変な育児が待っています。

育児は授乳、おむつ替え、沐浴、抱っこ、寝かせつけ、洗濯、さらには育児のための自分のケアなど多岐にわたります。
さらに夫の食事や洗濯、部屋の掃除など家事も一緒になってやってきます。
そして夜の授乳など睡眠不足もあるでしょう。

出産で疲れたといってられないほど忙しいお母さん。
お風呂で髪の毛を洗うと、すごい量の毛が抜ける、抜ける、抜ける。
禿げるんじゃないと心配になる人も多いかと思います。

授乳中だから育毛剤は使えないし・・・。
「髪は女の命」という人がいるほど大切なものですので、慌てちゃいます。

そこで産後の抜け毛についてお話をしていきます。

髪の毛は頭皮から生えています。
産後の抜け毛、ホルモン、美容

上の写真を見るとわかるように、真皮より深い皮下脂肪の毛球があり、その中に毛母細胞、毛乳頭細胞、毛の本体があり、血液によって栄養されていることがわかります。

ではなぜ産後に毛が抜けてしまうのでしょうか?
髪の毛の構造、血行不良、産後の骨盤

1.頭皮に血液が流れていない
2.そもそも貧血気味
3.頭皮が固い
4.髪の毛に必要な栄養が足りていない
5.疲労、睡眠不足

考えられる要素はこのあたりかと思います。

1の頭皮の血流は産後どうなっているのでしょうか?
出産は多少なりとも出血を伴い、貧血を起こします。
また産後は授乳によって貧血が進行します。
さらに疲労や睡眠不足により代謝が落ち、血流が悪くなります。
そこで、血流改善するためにマッサージや針灸が友好的です。

2の貧血は産後のママには当然の付いて回ってきます。
何せ、出産と授乳をしているので仕方ありません。
貧血の改善は日々の生活習慣の改善が重要です。
ヘモグロビンの話は今までに何度か出てきていますので参照していただきたいと思います。
貧血について

鉄分とタンパク質、ビタミン、そして水分を補給します。

3の頭皮は、毛が生えてくる、毛の栄養が流れる場所ですので固すぎると毛にとって居心地がよくありません。
柔軟な頭皮を作り上げる必要があります。
ただでさえ、血液が少ないため、流れるものが少ないのです。
1同様、マッサージや針灸を使うと良いでしょう。

4の栄養に関しては、当たり前ですが、血液中の栄養が頭皮に注ぎ、毛を栄養します。
良質で十分な血液が必要であることは大前提です。
産後は授乳で栄養を取られます。
しかも忙しく、自分の食事を準備できず、簡単なもので済ませてしまう傾向があります。
さらに夜中も授乳があるため睡眠不足もセットでついてきます。
結果、栄養不足と自律神経の乱れが起こります。
そこで食事を見直す必要があります。

5の疲労や睡眠不足は産後ママにはとても大きいダメージを与えます。
結果、ストレスとなり、ホルモンバランスを崩します。
それが原因となって毛の発育に影響を与えます。
ストレスが身体に与える影響について下記をご覧ください。
ストレスについて
活性酸素が悪さをするのです。
ストレス解消は永遠のテーマかもしれませんが、発散方法を見出しましょう。

さて、血流改善、頭皮の柔らかさは針灸やマッサージで解消できますので、第3者がお手伝いできます。
貧血改善と栄養改善はご自身で頑張らなくてはなりません。

そこで栄養の話をしていきます。
出産のダメージと授乳による栄養不足を戻すことが最優先であり、通常の身体になります。
産後の抜け毛に関しては、通常の身体より最良の状態にする必要があります。

まずは、私たちの肉体の構成成分は
水分:60%
タンパク質:20%
脂質:15%

これで95%です。
残りの5%にビタミン、ミネラル、糖質、ホルモンなど少量のものがたくさんあるわけです。
とはいえ、私たちの身体のほとんどは水分、タンパク質、脂質からできています。
この3つが三種の神器であり、体に満ち溢れているかどうかが重要です。
これは髪の毛も同様です。
三種の神器で満ち溢れている人は、残りの5%に着手していきましょう。

すべての成分が必要なのですが、髪の毛にポイントを絞っていきます。

L‐グルタミン酸:タンパク質を構成するアミノ酸のうち、最も広く大量に存在するアミノ酸の一つ。
C5H9NO4
傷の修復、Lグルタミン酸、免疫力向上
主な働きは・・・
筋肉のタンパク質合成を促す
病気や傷の修復を促す
免疫力向上
疲労、気分の落ち込みを軽減、知能を高める
胃腸などの消化器系の機能と構造を保つ
アルコール中毒抑制
インポテンツの改善

タウリン:あらゆる臓器に存在していて、体重の0.1%(体重60kgなら60g)に相当し、そのうち、脳、心臓、肝臓、骨格筋、網膜に多く含まれる。
体内で作り出すことができるアミノ酸ですが、あまり効率よく作り出すことができない。
中国の神農本草経に記載のある牛黄(牛の胆石)にも含まれ、昔から滋養強壮として利用されていた。
C2H7NO3S
主な働きは・・・
ホメオスタシスを整える
疲労回復
動脈硬化を予防
血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす
高血圧を予防
睡眠の質を向上、むくみを予防・改善、便秘を改善
肝臓の解毒能力を強化、アルコール障害にも効果的
インスリン分泌を促進し糖尿病の予防・治療に有効
視力の衰えを防ぎ、新生児の脳や網膜の発育を助ける
記憶力向上

亜鉛:体内に約2g含まれ、ほとんど筋肉と骨にあり、皮膚、肝臓、膵臓、前立腺などの多くの臓器に存在し、さまざまな酵素の構成要素。
主な働きは・・・
味覚を正常に保つ
抗酸化作用
免疫力の向上
成長発育
髪や肌の健康維持
生殖器の改善
うつ状態の緩和

:体内に約3gあり、そのうち約65%は血液中のヘモグロビンの構成成分となり、酸素運搬という重要な役割を果たしています。
主な働きは・・・
貧血予防

ビタミンB:B1、B2、B3、B6、葉酸、B12、ビオチン、パントテン酸、コリン、パラアミノ安息香酸、イノシトール
主な働きは・・・
エネルギー生成、健康的なホモシステイン代謝(メチオニン、葉酸、B6、B12)の維持、神経システムの健康促進

ビタミンC:仕事量の多い水溶性ビタミン。
C6H8O6
主な働きは・・・
抗酸化作用
鉄の吸収を助け、貧血予防
コラーゲン生成
血圧やコレステロールを正常にする
美肌、美白効果
こちらも参照ください。
ビタミンC

ビタミンD:脂溶性ビタミンの一種で、サンシャインビタミンという。
ホルモンバランス
免疫力アップ
ダイエット
筋力アップ
カルシウムの吸収促進による強い骨と歯
こちらも参照ください。
ビタミンD

ビタミンE:脂溶性ビタミンであるビタミンEは、脂質とともに腸管からリンパ管を経由して体内に吸収される。
主な働きは・・・
抗酸化作用
過酸化脂質の生成を抑制し、血管を健康に保つ
血中のLDLコレステロールの酸化を抑制
赤血球の破壊を防ぐ
老化防止
血管拡張を促し、血管内で血液が凝固するのを防ぐ

ナイアシン:ビタミンB3とも呼ばれ、ニコチン酸とニコチンアミドの2種類がある。
主な働きは
エネルギー作り
血管拡張作用
脂質や糖質の分解
皮膚や粘膜の炎症を防ぐ
神経症状を防ぐ
こちらも参照ください。
ナイアシン

すべて体が作られるために必要な成分です。
食事やサプリを駆使し、髪の毛が育つために必要な栄養素の補給を頑張りましょう!!!

そして、良質な栄養をたくさん含んだ血液を頭皮にしっかり送ってあげることが大切です。

銀のすず



こむら返り

ご妊娠中に多いこむら返りですが、明け方に起こることが多く、思わずとび起きてしまうほどの痛みがあります。
こむら返り、銀座、針灸、東京

そもそもこむら返りとは何でしょうか?

意識していない強い筋肉収縮が突然発生し、つって痛みを伴う症状を俗に「こむら返り」と言い、医学用語では「有痛性筋痙攣(けいれん)」「筋クランプ」とも表現されます。

一般的に多いのはふくらはぎですが、人によっては足の裏や太ももなどに出る方も・・・。

一度こむら返りを起こすと硬くなってしまい、何度も繰り返してしまうという悪循環に陥ります。

では原因はなんでしょうか?

◆筋肉の疲労・・・ふくらはぎは最もよく働く筋肉で、疲労物質が溜まりやすい部分です。
この疲労物質の蓄積によって神経が過敏になり、こむら返りを起こすと言われています。

◆水分・ミネラル不足・・・ナトリウム・カリウム・カルシウム・マグネシウムは妊娠中に不足しやすいミネラルとして知られていますが、水分・ミネラル不足は神経や筋肉が刺激を受けやすい状態にしてしまいます。
また、カルシウムは筋収縮、マグネシウムは筋弛緩には必要なため、摂取する比率を1:1にする必要があります。

◆血行不良・・・足は心臓から一番遠いため、血行不良やそれに伴う冷えが出やすい部分です。
東京銀座、こむら、はりきゅう
妊娠中はおなかが出てくるため、足へ血液が行き届かなくなりやすいです。
普段から筋肉が硬くなりやすい状態にあるとこむら返りを引き起こしやすくなります。
睡眠時にこむら返りが起きやすい人は睡眠中の体温低下に加え、朝方にかけての外気温低下、毎晩寝ている時にかく汗が原因も考えれます。

◆骨盤のゆがみ・・・骨盤がゆがむことによって、足の筋肉が引っ張られてしまいます。
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すると元に戻そうとする力が働くので、ふくらはぎへの負荷がかかってくるのです。

このように、ご妊娠中は体型の変化により重心が移動し、下肢の筋肉への負担が強くなります。
身体中の水分が赤ちゃんの方へと引っ張られてしまうため、お母さんの身体は水分不足に陥りやすくなります。

こむら返りが起きてしまった場合の対処法
過緊張してしまっている腓腹筋を伸ばし、元の状態に戻してあげることが大切です。
・足のつま先をつかみます

・手前(自分の方)につま先を引き寄せます。
※これを2〜3回ほど繰り返してみてください。

自宅でできるケアについて
◆ストレッチ
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・片方の足を後ろに引きます(このときご妊娠中の方は前に掴むものがあった方がやりやすいと思います)。
・引いた方の足のかかとはつけたまま、徐々に前方の足に体重をかけます
※このときアキレス腱が伸びていることを意識しながらストレッチをしてみてください

◆水分摂取
スポーツドリンクやクエン酸が含まれているものが好ましいと言われていますが就寝前にコップにお水を一杯飲むだけでも違います。
特に今の時期は乾燥しているので水分が不足しがちなので是非毎日試してみてくださいね。

◆マッサージ
片手でふくらはぎを掴むようにマッサージを行います。
かかと(アキレス腱の付け根)まで行うことがポイントです!


続いて、東洋医学的にこむら返りを考えます。

筋は、東洋医学の五臓(肝・心・脾・肺・腎)のうち、肝と深く関わっています。
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肝は血を保存する働きがあります。


血は全身の筋や器官を栄養する大切な働きを持っています。

肝の働きが悪くなり、血がスムーズに運ばれなくなると、筋に血が供給されず本来の動きができなくなります。

そのために筋が痙攣を起こしたと考えられます。

血が供給されていても量が不足しているために筋に十分な栄養を与えることができない場合も筋の痙攣が起こります。

また、肝はストレスの影響を受けやすいため、普段からいらいらすることが多かったり、怒りっぽい方は肝を痛めやすいと言われます。

西洋医学のこむら返りの原因と見比べてみましょう。

◆疲労物質の蓄積・・・肝には気血の流れをスムーズに巡らせる働きがあります
肝の働きが悪くなると気血も滞りやすくなります。

◆水分不足・ミネラル不足・・・水分は東洋医学で考える津液にあたり、血と関係が深いものです
ミネラルは体を栄養するもの。東洋医学で体を栄養するのは血。

◆血行不良・冷え・・・血の働きが悪くなることも、血が不足することも血行不良の原因となります
こうしてみてみると、西洋医学と東洋医学の間には似た考え方も多くあるのが不思議ですね。

ニラやネギなどの香りの良い食べ物には気血のめぐりを良くする働きがあります。

さらに、こむら返りにはツボが効きます。
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ふくらはぎにある承筋、承山、太ももにある梁丘、血海、気の巡りをよくする行間、太衝を使います。

特にふくらはぎは5pほど深めに針をします。

こむら返りでお困りの方は一度鍼灸院に行かれてはどうでしょうか?

ついでに全身のコリも取ってもらえますよ。

銀のすず



産後うつ、精神不振、マタニティブルー

妊婦さんが精神的に不安定になるなんて、経験者じゃないと理解できないことかもしれません。
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しかし、数年前に日本産科婦人科学会から

「妊産婦の死因としての最多が自殺である」という調査結果が発表されました。

なぜこんなことが起こるの?
妊娠はハッピーなことでしょ?

と思われがちです。

実際に妊娠された方、それを身近で見ていた方であれば、多少納得できることはあるのではないでしょうか?

これは今に始まったことではありません。

大昔から、妊娠中の精神不振はありました。

かの有名な黄帝内経、諸病源候論にも書かれています。

妊娠・出産・産後の期間にメンタル面のトラブルを抱える女性は多く、妊娠うつ、マタニティブルーズ、産後うつなどとして知られています。

妊娠・出産は女性にとってとても大きなライフイベントであり、多くの人に大きな幸せをもたらすことである一方、

ホルモンバランスの著しい変化に伴ってカラダが変わり、生活も一変するため

心と体のバランスが不安定になりやすい時期でもあるのです。

しかも、身近にいる夫や家族の理解を受けにくいというのも原因の一つかもしれません。

妊娠初期はアンビバレントといい、気分にとてもムラが起こります。
うれしいような、悲しいような、楽しいような、心配なような・・・。
それが日時によって変化するのです。
そしてつわりが追い打ちをかけます。
空腹で気持ち悪い、食後に気持ち悪い、口の中が気持ち悪い、においがだめだ、唾液が出てくる、眠れない、頭痛がひどいなどが並行して起これば、誰だってやみます。
そのつらさを誰かに理化してもらいたいと思うのは変なことでしょうか?
まずは夫に話しますが、正直、理解はでず、軽く流されてしまう。
できた夫はそれでも「大変だね」などの声をかけてくれます。
その後、母や友人に話します。
本当は初期だからまだ発表はしたくないけど・・・。

妊娠を経験している母や友人は決まって「大丈夫、別に命に影響はないから」と言います。
なぜなら経験者も多少のつわりを経験し、乗り越えてきたから出てくる言葉です。
なんとかなるさ!的な話。
正直、話をしてもすっきりしません。
こうして悶々とした妊娠初期を過ごし、やってられん!!!となります。

続いて、妊娠中期になると胎盤が出来上がり、ホルモン分泌にも慣れ、精神も安定します。
このころより、高揚感が増してきます。
妊娠していることに自身を持ちます。

28週を過ぎると妊娠後期となり、肉体の安定はあるものの、出産が見え隠れする時期になります。
出産は痛みを伴い、また何が起こるかは誰もわからない未知数の行為です。
さらに自分に育児ができるのかどうかという自問自答も起こります。
未知に対する恐怖を感じ、精神的に疲弊してきます。

このように精神的に追い込まれた妊婦さんが取り返しのつかないことをしてしまうのです。

とても怖いことなので、家庭内、社会全体で取り組まなくてはならない課題です。


妊娠うつ
妊娠中の約5%の方が発症する
・妊娠初期の発症が多く、ほとんどが出産までに消失
・中絶の既往や高い神経症性傾向が見られる
・パートナーとの関係と本人のパーソナリティが大きく関わる

マタニティブルーズ
・産後3から10日に始まり、2週間以内におさまる
・半数以上が経験する
・産後うつを発症するリスクが高い

産後うつ
・産後1年以内に発症
・不安・焦燥感が強い
・症状が多彩で重症化しやすい

妊娠出産期のメンタルトラブルは、几帳面で真面目な性格の方が発症しやすいという報告もあります。

また、人に頼らず、自分で抱え込んでしまうこともリスクの一つです。

時には人を頼ることも、自分にとっても赤ちゃんにとっても大切なことと言えます。

ご主人やご両親、友人を頼ったり、託児サービスをうまく活用して、心と体のメンテナンスをできると良いですね。

針灸もメンタルケアにとても効果的なんです。

東洋医学は、物質的な肉体だけでなく、精神のような無形のものへのアプローチも得意とします。

頭に神が宿っていると考え、全身の統括責任者と考えます。

よって頭にあるツボを刺激したり、そこと深い関わりのあるツボを使い、精神の安定を図ります。

髪の毛を切ってもらっている時、頭皮マッサージを受けている時、ハンドマッサージ、フットマッサージを受けている時、とても眠くなります。

これこそ、精神の開放にほかなりません。

ぜひ、受けてみてはどうでしょうか?

銀のすず



マタニティ専門鍼灸アロママッサージ 銀のすず


妊産婦ケアのパイオニアとして13年間で約8万人の女性のケアを行ってきました。
マタニティケアを理論的に確立してきました。
西洋医学、東洋医学、薬膳、栄養学などに精通し身体と心と生活習慣の状態を説明します。

マタニティ専門鍼灸アロママッサージ院 銀のすず
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